永世七冠達成!羽生善治「決断力」。前人未到の強さの秘密とは?

評価:★★★★★

 追い込まれるということはどういうことか、でも、人間は本当に追い詰められた経験をしなければダメだということもわかった。逆にいうと、追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。
(本文引用)
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 2017年12月5日、羽生善治棋聖が竜王戦を制し、永世七冠を達成しました。

 試合終了後、羽生さんは「本質的にまだ将棋を何もわかっていない。これから強くなれるかわからないが、そういう姿勢で次に向かいたい」と会見。

 この言葉、まるでイチローが「もっと野球がうまくなりたい」と言っているのと似ていますよね。

 そして谷川浩司九段は、羽生さんの強さを「あくなき好奇心、探究心」と指摘。

 羽生さんの「あくなき好奇心、探究心」は、この「決断力」を読めばものすごーくよくわかります。



 名人・棋聖・王座・王将の四冠を達成した時点で書かれた、この「決断力」。

 本書から、前人未到の強さの秘密をのぞいてみましょう。
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■「決断力」概要



 本書は5章構成。

 「勝負に勝つ」ための考え方や秘訣から始まり、将棋の未来像、そして分野を問わず「何かを持続、達成するためにはどうすれば良いか」について熱く語っていきます。

 追い詰められた局面で、どう判断し決断するか。
 そして、いざという時に集中するために、日頃どんなことに気をつけているか等、「羽生流・勝負脳の鍛え方」がたっぷりと書かれています。

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■「決断力」感想



 「決断力」を読み、とにかく印象的なのは、羽生さんの引き出しの多さです。

 将棋の話だけでなく、実にさまざまな分野の成功例・考え方を例にとり、強さの秘密を語っていきます。

 羽生さんの好奇心の幅広さに、思わず舌を巻きます。

 たとえば「キス・アプロ―チ」の話。

 米・カーネギーメロン大学でロボット研究をしている金出武雄さんは、学生を指導するときに「キス・アプローチでやれ!」と言うそうです。

 キス・アプローチとは“Keep it simple , stupid”という意味。

 「もっと簡単にやりなさい!」と一喝する言葉です。

 羽生さんはこれを、複雑な局面に立った時の合言葉として提唱。

 シンプルに考えれば、可能性が広がることを主張します。

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 その他、ビジネスやスポーツなど様々な世界から例をとり、強さの秘密・考え方のツボ・自分の鍛え方を多角的に語ります。

 羽生さんは将棋の強さももちろんですが、人間性の豊かさや話の面白さでも非常に高い評価を受けています。

 羽生さんがメディアに出る機会が多いのは、将棋の強さだけではないのでしょう。

 強い好奇心と素直な心、新しい風をどんどん受け入れていく柔軟性が、羽生さんの魅力。

 本書では長嶋茂雄さんの話も出てきますが、羽生善治さんも長嶋さんと同様「記録にも記憶にも残る棋士」なのです。

 将棋が好きな方はもちろん、決断や判断を求められる立場にある人に、本書はおすすめ。
 また、子どもの能力を伸ばしたいとお考えの保護者の方にも、本書はとても参考になりますよ。

 ちなみに、「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」を一緒に読むのがおすすめ。

 「決断力」と併せて読むと、「ギリギリの判断・決断」における「突破の仕方」がまざまざと見えてきます。

 羽生さんの話は、普通に読んでとても面白いですしね。

 読み物として、素直におすすめできます。

 永世七冠となった羽生善治さん。

 今後の活躍がいっそう楽しみですね。




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アコチム

Author:アコチム
仕事・家事・育児の合間に文字を楽しむ、兼業主婦の備忘録です。
本の評価は以下のとおり(2015年10月~)
★★★★★=読むと一生幸せでいられます。
★★★★☆=読むと1年間幸せでいられます。
★★★☆☆=読むと1週間幸せでいられます。
★★☆☆☆=これ以下の本は載せません。

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