東京と島根を合併!?河合雅司「未来の年表」が唱える驚きの秘策とは?

評価:★★★★★

いまこそ「20世紀型成功体験」と訣別するときなのである。
(本文引用)
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 少子高齢化が進むと、どんな事態が訪れると思いますか?

 「人口が減れば、病院で待たずにすむ」

 なんて思っていませんか?

 でも人口が減るということは、働き手が減るということ。
 
 それはつまり、お医者さんも看護師さんもいなくなるということなんですよ。
 ついでに言うと、輸血用の血液も足りなくなり、病院に行っても助からない場合も。

 いえ、病院にたどり着けるかどうかすら怪しくなるのです。

 そんなことに「あっ!」と気づいたのは、恥ずかしながら本書を読んでから。




 「日本全国1億2千万人の皆さまこんにちは」というセリフは、もう古い!?
 このままいくと、日本の人口は40年たらずで約8000万人に、3000年には2000人になると試算されています。
 ちょっとしたマンモス校の生徒数にまで、減ってしまうんですね。

 さて、そんな日本を救うにはどうすればよいか。
 人口政策、社会政策を専門とする河合雅司氏が、驚きの処方箋を披露します。
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 「未来の年表」は、2017年からスタート。
 「おばあちゃん大国に変化」から始まり、国立大学の倒産、介護離職の大量発生、独り暮らしの増加、いつしかデパート、銀行、老人ホームは地方から消え、その代わりに空き家が増え、未婚大国に・・・と続いていきます。

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 これだけでかなり暗澹たる気持ちになってきますが、これでもまだ20年後。

 その後は火葬場と霊園が足りなくなり、自治体も次々と消滅。

 そんな状況に陥るにも関わらず、世界人口は増え続けるので、日本は「世界的な少量争奪戦い巻き込まれる」と著者は予想します。

 何しろ農業をする人口も減っているわけですから、日本は自ら食料を確保できなくなるわけです。

 読むうちに、もう日本から裸足で逃げ出したくなってきますが、著者はそんな私たちを見捨てません。

 後半では「日本を救う処方箋」を提言。
 「なんだ~、お薬をくれるなら安心安心」と思っていたら大間違い。

 これがかなりの劇薬で、「そんなことできるわけない!」と立ち上がりたくなるものばかりです。

 でも、落ち着いて読むと「ここまで来てしまったのならやるしかない」と思わせるものばかり。

 なかでも「都道府県を飛び地合併」には思わず「いいね!」。

 都市部と地方とで、需要と供給のミスマッチが起きていることは誰もが知るところです。

 そこでうんと離れた土地同士で合併し、それぞれの強みを活かして補完すればよいのでは?と著者は主張します。

たとえば、ひとり暮らしや高齢夫婦のみの世帯が多い東京のような大都市では介護施設を必要とする人が増えるが、整備率は低く、在宅サービスも整っていない。整備しようにも地価が高く簡単にはいかないのである。一方、高齢化が先行していた地方では人口減少が進んで、高齢者の絶対数も減っているため介護病床に空きが出ている。ならば、地方側は土地提供をはじめとし、大都市の住民向けの介護施設整備などに協力すればよい。

 著者はそのような合併・協力のメリットを述べながら、大胆な合併案を提言。

 「鉄道沿線」を1つのエリアと捉えるぐらいの柔軟さがほしい。

 とし、神戸・広島・福岡の3市を合併させるアイデアまで繰り出します。

 少子化についても、第3子を心置きなく産めるよう主張。

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 金銭的な施策を大胆に打ち出していきます。

 なかにはすでに実行されているものも。

 宅配便のサービスが、最近ちょっと変わりましたよね。

 宅配便のサービスを縮小させることは、長期的に見ると、送る方も送られる方も届ける方もメリット大。
 日本と言う国を救うカギとなる、政策なんです。

 私には小学生の子どもがいるので、もろに「未来の年表」をたどってしまう可能性が高いです。

 なので、河合雅司さんのこの言葉が非常に胸に刺さりました。 

次世代に日本を引き渡していく以上、今を生きる人々だけが「おいしい思い」をする政策はとるべきではない。

 未来のことなど知ったことではない、自分が死んだ後のことまで気にかけている余裕はない。

 そう思う方も多いかと思いますが、一度、この年表に目を通してみてください。

 10年度、あなたが大ケガや大病を患った時、輸血ができず見殺しになるかもしれない・・・そんな事実を知ってしまったら、「自分だけおいしい思いをしよう」なんて思えなくなりますよ。

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アコチム

Author:アコチム
仕事・家事・育児の合間に文字を楽しむ、兼業主婦の備忘録です。
本の評価は以下のとおり(2015年10月~)
★★★★★=読むと一生幸せでいられます。
★★★★☆=読むと1年間幸せでいられます。
★★★☆☆=読むと1週間幸せでいられます。
★★☆☆☆=これ以下の本は載せません。

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