歴史が苦手な受験生必読!大人気歴史家・磯田道史著「司馬遼太郎」で学ぶ日本史

評価:★★★★★

登りつめた坂はやがて下りになります。坂の上の雲がつかめないままに坂を下っていくと、下には昭和という恐ろしい泥沼がある。司馬さんは、この書名でそのことを言外に語っていると私は思います。
(本文引用)
______________________________

 磯田道史さんは、今や押しも押されもせぬ大人気歴史家。
 私は“歴女”というわけではありませんが、磯田さんの本はとにかく「ためになる」のでついつい読んじゃいます。

 司馬史観ならぬ磯田道史観は、家計から防災まで現代に役立つものばかり。
 そんな磯田さんが、いよいよ本丸を攻めるとばかりに「司馬遼太郎を語る」というのですから、これは放っておけません。

 結果、さすが磯田道史さん。
 司馬遼太郎の本から現代人は何をつかみ、何を活かし、何を次代につなげていくかを見事に切り取ってくれています。

 これだから磯田道史ファンはやめられません!



_____________________________

 磯田道史さんは、司馬遼太郎さんと「歴史をつくる歴史家」と評します。

 歴史を物語として語りながら、読む人の心と体を動かし、次世代の歴史をも動かしていく。
 司馬遼太郎さんは作家であると同時に、そんな「歴史をつくる歴史家」だったと著者は語ります。
 
 司馬さんがなぜそんな存在となったのか。
 磯田氏はその理由として、司馬氏の戦争体験を挙げます。

 なぜこんな国になってしまったのだろう。
 
 司馬さんの作品にはその「Why?」があると、磯田氏は分析。

 磯田さん自身、

私は司馬さんの文章を読むとき、その出来事がなぜ起きたかという因果関係を彼がどのようにとらえているかを文脈から読み取るように心がけています。

と語ります。

 さらに磯田さんは、歴史を学ぶ意義として次のように主張。

そもそも私たちはなぜに歴史を学ぶのでしょうか。過去を例に、どうしてそうなったのかを知っていれば、現在や将来に似たような局面に出くわしたときに、役に立つからでもあります。



 磯田さんは、司馬さんの作品「花神」や「二十一世紀に生きる君たちへ」、「この国のかたち」などを紹介しながら、「司馬遼太郎を通して歴史をいかに生かすか」を丹念に解説していきます。
 
  


 この本の魅力は、ずばり「歴史は過去のものではなく未来につながるもの」と認識させてくれることです。
 
 歴史を学ぶというと、「過去の人間ドラマを楽しむもの」と思いがちです。
 そして歴史が苦手、歴史に興味がないという方はおそらく、「過去のことを学ぶこと自体に興味が持てない」のではないでしょうか。
 確かに「過去を学ぶこと」って、すなわち「暗記物」という気がして、めんどくさく感じてしまいますよね。

 でも本書を読むと、歴史に対するそんな偏見が吹き飛びます。

336bbc571ab3800024b9e2c738381289_s.jpg


 これから一歩でも未来を生きるのならば、一歩でも後の過去を学ぶことは欠かせない。
 過去を学ばなくても未来を生きることはできるでしょうが、過去を学ぶと学ばないとでは、未来を生きる姿勢が全く異なってくる。

 そのように認識を新たにできます。
 
 夏休み、受験生の方は必死に勉強していることでしょう。
 
 暗記物よりも、自分で考える数学などのほうが得意で、ついつい歴史は後手後手になる人も多いのではないでしょうか。

 でも歴史を学ぶことって、一生を通じてとっても大切。
 勉強の息抜きに、ぜひこの「『司馬遼太郎』で学ぶ日本史」を読んでみてください。

 歴史が得意にはなれなくても、勉強や進路に対する姿勢が変わり、思わぬ収穫があるかもしれませんよ。
 
詳細情報・ご購入はこちら↓

関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
仕事・家事・育児の合間に文字を楽しむ、兼業主婦の備忘録です。
本の評価は以下のとおり(2015年10月~)
★★★★★=読むと一生幸せでいられます。
★★★★☆=読むと1年間幸せでいられます。
★★★☆☆=読むと1週間幸せでいられます。
★★☆☆☆=これ以下の本は載せません。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告