瑛太と生田斗真で映画化!薬丸岳「友罪」原作を寝食を忘れて読みました。

評価:★★★★★

 「幼い子供をふたり殺した人間をあなたは好きでいられますか」
(本文引用)
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 前から読みたいと思っていた「友罪」。
 瑛太さんと生田斗真さん主演で映画化されると聞き、「これはもう読まなきゃ!」と思い手に取りました。

 「友罪」を読んで驚いたのは「かなりベタな展開なのに、なぜか読む手が止まらない」ことです。

 隠すようなネタもないので、ネタバレも何も関係のない内容。

 それなのに陳腐な感じがなく、「これからどうするのだろう?」とページをめくる手が止まりませんでした。

 ものすごく展開が読めるのに、全く展開が読めないかのようにハラハラしてしまう・・・。

 「友罪」はありがちなストーリーに見えて、実に新鮮な読書体験をくれる傑作です。



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「友罪」あらすじ



 益田純一は名門大学を卒業後、ジャーナリストを目指していましたが挫折。
 住むところも失い、ネットカフェで寝泊まりした末、寮付きの製作所で働き始めます。

 製作所にはもう一人、採用された人物がいました。
 彼の名は鈴木秀人。
 鈴木は仕事はできるものの、製作所の誰ともなじもうとしません。

 しかし益田の人当たりの良さ故か、次第に益田と鈴木は打ち解け合い、親友と呼べる仲になります。

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 ある日、益田は工場の機械で重傷を負い、入院することに。
 その際、益田を助けたのが鈴木だったため、益田はどんどん鈴木を信頼していきますが、ふとした拍子にある疑いを持ちはじめます。

 14年前、日本中を震撼させた殺人事件。
 鈴木はその犯人なのではないか。

 益田はジャーナリストの知り合いを通じて、徐々にその確信を深めていきますが・・・?
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「友罪」感想



 誰にでも、思い出したくない過去や消してしまいたい過去、大切な人に知られたくない過去というものはあるものです。

 人命にまで関わる過去は、そうそうないかもしれません。
 でも「これを知られたら相手は離れてしまうのではないか」と思うような過去は、誰でも多少なりともあるのではないでしょうか。

 「友罪」の核となるのは益田と鈴木の「過去と友情」ですが、本書に登場する「過去」はそれだけではありません。
 事務員の女性にいつまでも付きまとう忌まわしい過去、心優しき寮長のあまりに悲しい過去・・・皆、心に大きな十字架を背負って生きています。

 「友罪」は、過去と愛情との葛藤をさまざまなパターンから描いているので、自分と重ね合わせてどっぷりと読みふけることができるんです。

 もし今、心から信頼できる人の重大な「過去」を知ってしまったら自分はどうするか。
 逆にもし、自分が深刻な過去を引きずっているとしたら、人にどこまで心を開くことができるのか。

 「過去」と「現在」と「未来」はどこまでつながるのか、そして本当の愛とは、その糸を断ち切るべきなのか、それとも過去も含めて愛することが真実の愛と言えるのか等々、読むうちにさまざまな思いが頭を駆け巡ります。

 ものすごく展開が読めるのに、なぜか先が気になってしかたない、読む手が止まらない。
 それはきっと「もしも自分がその立場に置かれたら、どうしたらよいのか答が欲しかったから」なのでしょう。

 特に終盤の、製作所社長の態度は「もしも自分がその立場に置かれたら」を考えさせてくれます。
 やっぱりこうなっちゃうのかな~・・・なんて。

 あなたが益田だったら? 鈴木だったら? 
 事務員の女性だったら? 寮長だったら? 社長だったら?etc

 登場人物全員に自分を当てはめて、じっくりと「過去」と「友情・愛情」との折り合いについて考えてみてください。

 私も今、考え中です。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
仕事・家事・育児の合間に文字を楽しむ、兼業主婦の備忘録です。
本の評価は以下のとおり(2015年10月~)
★★★★★=読むと一生幸せでいられます。
★★★★☆=読むと1年間幸せでいられます。
★★★☆☆=読むと1週間幸せでいられます。
★★☆☆☆=これ以下の本は載せません。

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