「僕らが毎日やっている最強の読み方」池上彰/佐藤優  感想

評価:★★★★★

 池上「ネットの論調が主流とは限らない。ネットで不特定多数に向けて情報発信している人は全体で見ればまだ少数派だ」くらいに考えておいたほうが、バランスがいいかもしれないですね。
(本文引用)
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 すっかり「知」の名コンビとなった池上彰氏と佐藤優氏。
 このお二人の「最強の読み方」、そして「新聞・雑誌・ネット・書籍から『知識と教養』を身につける極意」などと聞くと、それだけで「自分には無理」と怖気づいてしまいそうだ。

 だからといって、この本を読まずにいるのは、実にもったいない。
 読まないと、できるはずのことをできないまま一生を終えることとなる。本当はできたことなのに、できないことにしたまま、ただ頭と体が衰えていくのを待つだけになる。

 本書に書かれていることは、池上・佐藤両氏が「毎日やっている」ことだ。
 「毎日やっている」ということは、「いざという時にやっている」のとは違い、継続してやっていること、継続してできることという意味だ。
 つまり、それほど大変な労力を要するものであるはずがなく、誰でも実行可能なことばかりが書かれているはずなのだ。



 それは、本書のページを開けば、すぐにわかる。
 たとえば新聞の読み方ひとつとっても、彼らがかける労力と時間は驚くほど少ない。また、書籍の読みこなし方や偏りのない情報の獲得方法も非常に効率的で、確かにこれなら毎日できると納得できる。
 では、彼らが「知の巨人」であり、右に出る者のいない教養人であり、これほどの売れっ子である理由は何なのか。かくもシンプルな情報獲得法のなかに、いったい何が隠されているのか。

 その秘密は、本書を読む限り、主に二つある。

 ひとつめは、「ひとつの情報源に対する目のつけどころ」だ。
 
 たとえば地方紙の読み方などが面白い。
 佐藤優氏は、地方紙を読む時に「死亡広告」「不動産広告」「書籍広告」の3つに注目するという。
 その理由は本書にしっかり書かれているが、その記事をある視点で読み比べると、思わぬ情報を得ることができる。
 佐藤氏が、それらの広告から分析する事柄には思わず瞠目。小さい記事や広告から、現代日本の姿がこれほど浮かび上がるとは、ただただ驚きだ。

 そしてふたつめは、「急がば回れ」の精神を持つことだ。
 効率的な読書をするためには、基礎的な知識を持つことが何よりも必要だ。そのために最適な本が、この本では紹介されている。
 それを読むことは、すっかり大人になってしまった社会人にとっては、やや焦れったく恥ずかしいことかもしれない。プライドをかなぐり捨てなければならないことかもしれない。
 
 しかし、結局はそれがいちばん早い。「急がば回れ」の心構えで自分の礎を作ると、あとがグッと楽になるのだ。

 本を速く読みたい、後悔や「時間の無駄」のない読書をしたい、読書で確実に知力を上げたいとお望みなら必読の内容だ。

 本書では、もちろんインターネットやスマホ等との付き合い方も伝授。
 個人的には「歩きスマホ」に関する池上氏の分析が、強烈に印象に残っている。これを読んでしまったら、もう歩きスマホはできなくなるだろう。(あ、スマホを批判しているばかりではないですよ、念のため)

 池上・佐藤両氏が毎日やっている情報の読み方は、1つひとつは比較的小さいことだ。
 しかし、それが積み重なった時に、「それをやっていない人」とどれほど差がついているかは、想像するだけで恐ろしい。これは、やらないわけにはいかないだろう。

 身構えることなくサラッと実行できそうな、池上・佐藤両氏が毎日やっている「最強の読み方」。
 この本自体を、ぜひ身構えることなくサラッと読んでみてほしい。その「サラッ」が、後々たいへんな重しとなって、あなたを支えることだろう。

詳細情報・ご購入はこちら↓


※池上彰氏の研究室の写真が掲載されているのだが、どうにもこれの存在が気になる・・・。↓

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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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