子どもは40000回質問する ~あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力~  イアン・レズリー

評価:★★★★★

 「たくさんの情報を蓄えられるような雰囲気のなかで育てば・・・・・・人生の初めの小さなちがいは、四〇年、五〇年、八〇年と経った時、とてつもなく大きな差となるのです」
(本文引用)
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 とりあえず、今年読んだノンフィクションのなかでは断トツ1位(まだ5月だけど)!
 人間に備わる重要な能力のひとつ「好奇心」とは、いったいどのような効果をもたらすものなのか。「好奇心」の量の多寡は、人生にどれほどの影響をもたらすものなのか。 そして、どうすれば「好奇心」を育てることができるのか。

 その答と解説が詰まった本書を読めば、あなた自身やお子さんの人生を、もっともっと、もーっともっと豊かに膨らませることができるだろう。

 というわけで、誇張無しにはっきりと言わせてもらう。「読まなきゃ損」。



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 本書では、好奇心がもたらすメリットを徹底的に追究していく。まず人類発達の源泉は好奇心にあるとし、さらにインターネットですぐに情報を得られる今だからこそ、好奇心の有無が人生を決めると著者は断じる。
 それを裏づける資料や実験データが、多岐に渡っていて実に面白い。
 レオナルド・ダ・ヴィンチのToDoリストや好奇心と所得との相関グラフ、好奇心から見る世界の歴史など、ありとあらゆる観点から好奇心がもたらすメリットを分析していく。

 本書を通じて一貫している主張は、意外と思われるかもしれないが「知識の重要性」だ。

 たとえば、「知識と好奇心との相関グラフ」がある。
 普通、何も知らなければ知らないほど好奇心が湧くような気がするが、このグラフを見る限り、それはどうやら間違いらしい。
 本書のデータによると、「ある物事について中くらいの知識を持っている」状態の時が、もっとも好奇心が湧くようだ。何も知らないことについては、「それが面白いことだと想像できない」わけだから好奇心もわかない。 「少しだけ知っている」ことが、「もっと知りたい」「もっと知れば面白いに違いない」という好奇心の源となるのだ。

 これらのデータを通して、著者は一貫してこう語る。 

「好奇心を育てるには『労力』が必要だ」

 
 著者の研究によると、乳幼児時代に好奇心が旺盛だった子どもほど後の学業成績が良いという。そう聞くと、「そんなの生まれつきじゃないか」と思われるかもしれないが、そんなことは決してない。
 子どもの問いかけに真摯に向き合い、質問にはさらなる質問で返したり、一緒に汗水たらして調べたりする。
 そうすることで、子どもは知識を得ることや質問をすることで世界が広がる喜びを認識し、さらに好奇心が湧きおこるという好循環をキープすることができるのだ。

 ちなみに著者は、「ひらめき」にも知識が必要と主張する。
 0(ゼロ)に何をかけても0であるように、0からは、好奇心もひらめきも生まれない。自ら学んで知識を得ることで初めて、もっと知りたい、もっとこうしたいという好奇心とひらめきが生まれるのだ。

 いきなり「好奇心に関する本」と聞くと、人間に本来備わっているものの説明に終始しているような印象を抱くが、本書は全く違う。
 好奇心や、それに連なるひらめきには、いかに労力を要するかが徹頭徹尾主張されている。そこが、私が「読まなきゃ損」と言う所以だ。

 そして、本書の内容を実行した人は、数年後、改めてこの言葉に大きくうなずくこととなるだろう。 

未来は好奇心旺盛な人にだけ微笑んでくれるだろう。



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本書でも採り上げられている「マシュマロ・テスト」の本はこちら↓レビューもあります。

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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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