あれから4年 ~これまで読んだ、東日本大震災に関する書籍~

 今年も3月11日を迎えた。これからもずっと、おそらく一生、あの日を忘れることはないだろう。
 そこでこの度、この4年間に読んだ「東日本大震災に関する本」をまとめてみた。
 (※一部、東日本大震災を描いたものではないが、震災を考えるうえで参考になる本も含む。)
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「希望の地図 ~3・11から始まる物語~」重松清

 不登校の中学生とフリーライターが被災地をめぐる、ドキュメントノベル。
 「復興」とひと言で言っても、実にさまざまな形があることがわかる。
 また「期待」「夢」「希望」といった言葉から、被災地と、その周囲との意識のズレを露わにしており目が覚める。





「天災から日本史を読みなおす ~先人に学ぶ防災~」磯田道史

 江戸時代を中心に、地震・津波の際に人々がどのように対応してきたかを詳しく解説。
 そこから得られる教訓は、充分現代に適用できる。一家に一冊置いておきたい良書。


「知ろうとすること。」早野龍五/糸井重里

 原子物理学者・早野龍五氏が、原発や放射能について「正しく知ることの重要さ」を伝授。
 時おり差し挟まれる、糸井氏の提案には「さすが、言葉のプロ!」と脱帽。



「雨に泣いてる」真山仁

 災害時における、新聞記者の葛藤を色濃く描いた小説。
 震災について、このような観点で考えたことはなかったため、非常に新鮮だった。



「そして、星の輝く夜がくる」真山仁

 同じく真山仁さんの小説。
 「人助け」というものの難しさを、多面的な観点から鋭く、温かく描く。



「阪神大震災から20年・・・クロスロードゲームをやってみよう。『防災ゲームで学ぶリスクコミュニケーション』」

 災害時、私たちはどのような判断をくだし行動するべきか。
 その訓練となるカードゲームの解説書。




「四次元時計は狂わない ~21世紀 文明の逆説~」立花隆

 東日本大震災震源地真上での取材記は、ただただ圧巻。
 他の追随を許さぬ科学的思考と、一分の隙も見逃さない取材力を武器に、「東日本大震災」というものを徹底的に追究。さすが立花隆、としか言いようがない。
 「津波犠牲者ゼロ」を目指す、黒潮町の取り組みにも感動。




「恐怖の2時間18分」柳田邦男

 スリーマイル島の原発事故を追う。
 福島第1原子力発電所事故を考えるうえで非常に参考になる。




「紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている」佐々涼子

 震災で壊滅的な被害を受けた日本製紙石巻工場の復活を描いたドキュメンタリー。
 塩水、汚泥、瓦礫のなかでの奮闘劇には胸が震えるが、それ以上に津波の恐ろしさが非常に直截的に書かれており、戦慄した。
 震災の実態を知るうえで、欠かせない一冊であろう。



「透明な迷宮」平野啓一郎

 本書に収められている「Re:依田氏からの依頼」は、「東京と被災地の時間の流れの違いに着想をえて」書いたという。(日本経済新聞2015/3/10夕刊より)
 記事中のインタビューでの言葉の端々に現れる、文学と震災に対する真摯な姿勢には心打たれる。




「河北新報のいちばん長い日」 河北新報社

 仙台に本社をおく「河北新報」の、震災当日およびその後の数日間を描いたドキュメンタリー。
 機械設備が倒壊したなかで、歯を喰いしばって新聞を発行しつづける姿には涙が出る。
 いっぽうで、時間が経つにつれて心が荒廃していくという落とし穴にも気づかされる。貴重な一冊。




「想像ラジオ」いとうせいこう

 突然、人生を断ち切られることの悔しさ、無念さが叫ぶように描かれている。
 独特の世界観ながら、込められたメッセージはストレートで、いつまでも心に残る一冊。




「復興の精神」

 養老孟司、茂木健一郎、橋本治らが「私たちは、災害や復興に向けてどのような気構えをもつべきなのか」を独自の視点で語る。
 養老氏の「こんちくしょう。負けるもんか」という言葉は、いつまでも胸に留めておきたい。



 これからも、東日本大震災に関する本は努めて読んでいこうと思っている。
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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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