「日経おとなのOFF ~脳に効く!おとなの算数~」

 いつもの読書ブログからちょっと休憩して、今回はこちらの雑誌を紹介したい。

 と、その前に、以前あるクイズ本に、このような問題が出されていた。
 「A子ちゃんはお父さんに、『成績が上がったから、友達とコンサートに行かせてほしい』と頼み、以下のようなグラフを見せた」

tensuuglaph1.jpg
(作成者:私)                     


 「それを見た父親は、『たいして上がってないからダメだ』と答えた」
 「そこでA子ちゃんが、グラフを作り直して再度見せたところ、お父さんは『コンサートに行ってもいいぞ』と承諾してくれたと言う。さてどんなグラフを作ったのだろう?ただし、数値は変えていないものとする」

答えは、このようにしたのである。↓
tensuglaph2.jpg
(作成者・私)              


 そう、A子ちゃんはグラフの縦横比を変えることで、「あたかも成績がグンと上がったかのように見せた」のである。

 このようなトリックは、実際に企業広告等にも使われており、私たちはしばしば騙されている。
 ではどうすれば、冷静に事実を分析できるのか。数やデータのマジックに操られることなく、自分の人生を切り開くことができるのか。

 現在(2014年7月)発売中の「日経おとなのOFF ~脳に効く!おとなの算数~」は、中学入試レベルの算数を通して、「生きる力」のヒントをくれる好著だ。

 まず、いきなり登場するのが、あの「渋滞学」(「とんでもなく役に立つ数学」参照)の権威・西成活裕教授だ。
 私としては、西成先生の顔写真を見ただけで「買って良かった」と万歳したい気持ちなのだが、内容を読んでさらに万歳三唱。
 西成先生は、挫折したり騙されたり損をしたりする原因を、ずばり「思考体力の不足」と分析する。

 その思考体力には6つの力があり、それらを組み合わせることで、人生を豊かにすることができるという。
 「自らの意志で決めて動く力:自己駆動力」、「目標やゴールに対し、諦めずに『もう1段先』と考える力:多段思考力」・・・。
 これらの力の解説だけでも十分読む価値はあるが、嬉しいことに西成氏は、その力を養う訓練法まで伝授してくれている。これはもう今日からやるべき!とりあえず枕元に、単語カードを入れた箱を置くことから始めてみたい。

 この特集には、他に「超速算術」や、冒頭で挙げたようなデータのカラクリを暴く「データにだまされない統計術」「フェルミ推定」、損をしないための行動経済学等々、数に関するあれこれが、驚くほどたっぷりと詰め込まれている。

↓超速算術で複数の数の足し算に挑戦。あまりに計算が楽でビックリ!
本書で謳っているとおり、1問5秒足らずで解ける。
数字上部に打った●が、速算のポイント。

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 また、解説だけでなく実践編も非常~に充実しているのが、まことに嬉しい。
 「大学生が間違える小学校の算数」から、頭を柔らかくする「脳トレ」問題、そして私立中学の入試問題(「あるクラスで、生徒の82.5%が携帯電話を持っている場合、クラスの人数として最少の値は何か」など)と、力試しをしたくなるものばかり。
 付録に数独や「四角に切ろう」(大好き!)もついていて、楽しくて仕方がない。

↓私が解いた図。ちょっと色分けしてみた。これがハマるんだ・・・。
sikaku2-2_.jpg


 「日経おとなのOFF」2014年8月号、ぜひ夏休みのお供に・・・。

詳細情報・ご購入はこちら↓
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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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