「泣くな道真」感想。「半沢直樹になりたきゃ勉強しなさい!」と心に活を入れた一冊。

 (ひょっとしたら道真さまはこの地でようやく、真に右大臣にふさわしいお方になられたのかもしれぬ――)
(本文引用)
__________________________

 読んだ瞬間、「これは平安時代の半沢直樹だなぁ」と思っていたが、そう思う人は多い様子。

 「泣くな道真は、平安時代版半沢直樹!」と書いている記事もチラホラ。
 そもそも「菅原道真=半沢直樹」と結びつけて捉える記事もあった。

 いやもうホント、本書は「平安時代版・半沢直樹」。
 しかも渡真利忍も森山君も大和田常務も白井亜希子(っぽい人)も登場。

 もし本書をドラマ化するのなら、ぜひ「半沢軍団」でキャストをそろえ、お正月に放送していただきたい(大ウケすると思う)。

 世の中、能力が高い人が順調に出世するとは限らない。

 
 能力が高すぎるがゆえに、邪魔者扱いされることも。
 そのうえ人格が高潔だと、ますます「不当人事」の憂き目にあうことも少なくない。

 しかしだからといって、「己を磨くのは無駄」ということには決してならない。

 「泣くな道真」を読めば、結局「己を磨いた人が勝つ」ということがよくわかる。
 倦まずたゆまず学びつづけ、真面目に生きる人だけが、心晴れやかな「本当に幸せな人生」にたどり着ける・・・本書は、そんなことを教えてくれるのだ。

 だから私は本書を読み、自分に活を入れた。

 「半沢直樹になりたきゃ勉強しなさい!」
 「スカッとした人生を送りたければ、とにかく学びつづけなさい!」と。
_____________________________

■「泣くな道真」あらすじ



 時は平安、場所は筑紫国太宰府。 
 京から、新しい権帥がやってくるという。

 名は菅原道真。
 文人貴族として誉れ高く、右大臣にまで昇りつめた成功者。
 そんな人物が、京を離れ九州に。
 左遷であろうとなかろうと、太宰府はにわかに騒然となる。

 大宰府に来た当初、道真は家に閉じこもる日々。
 ある日、周囲の働きかけで、道真は唐物商を訪れる。

 そこで道真は、思わぬ才覚を発揮して・・・?
_______________________________
 

■「泣くな道真」感想



 さすが学問の神様・菅原道真。
 本書を読み、何より思うのは「『知』はいつでも自分を救う、強力な武器となる」ということだ。

 失意の底にあり、家に閉じこもっていた道真が、意外な場所で「己の知」を披露。
 京で「悪い奴ら」がほくそ笑む間に、道真が知力で「人として充実した人生」を送っている様子は、何とも痛快。
 
 ついには京の不祥事を、道真の“頭脳”が見事解決。
 もつれにもつれた「国の重大トラブル」を、道真が「知の力」でスルスル解いていくさまには、思わず「やったね!」と道真にハイタッチしたくなった。

 それもこれも菅原道真が、知の研鑽を積んだからこそ。
 途中、道真は市井の人々を眺めながら
 

「・・・・・・わしはいったい何を見、何のために学識を積んできたのであろう」


 とつぶやくが、最終的には「学び・学識」が国を助ける結果に。

 そして道真自身の心と人生をも、救っているのである。

 本書は「半沢直樹」のように、敵をにらみながら「倍返しだ!」と言っているわけではなく、もっとソフトな物語。
 しかし「知力と正義」が、中枢への“意趣返し”となっている点は、似通っているといえるだろう。

 半沢直樹と菅原道真の共通点は、「左遷」だけではない。
 「自己研鑽」、「たゆまぬ学び」、そしてそこから得た「真の知力・知性」が、二人の大いなる共通項なのである。

詳細情報・ご購入はこちら↓
関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告