「アーモンド」あらすじ感想。本屋大賞翻訳部門第1位!読めば子どもが救われそうな青春ベストセラー。

 感じる、共感すると言うけれど、僕が思うに、それは本物ではなかった。

 僕はそんなふうに生きたくはなかった。

(本文引用)
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 本屋大賞・翻訳小説部門第1位。
 読みながら「これ、映画化向きだな~」と思っていたら、SNSの口コミでも「映画化してほしい」と評判。

 「みんな同じこと思ってるんだな~」としみじみしながら著者紹介を見たら、何と著者ソン・ウォンピョン氏は映画監督。
 どおりで、映像がありありと浮かぶ内容のはずだ・・・と納得した。

 それと同時に、翻訳者・矢島暁子氏の力に心底惚れ惚れ。
 流れるような文体で、読んでいて気持ちいいの何のって。
 
 そして「映像が鮮明に浮かぶ」という本書の魅力が、しっかり活かされた翻訳で、思わず゛marvelous!″と叫んでしまった。

 先天的な脳の構造で、「感情がわからない」という少年。
 そして、その少年をいじめつづける同級生。

 二人の間に起こる激しい摩擦は、彼らをどう変えていくか?

 映画化されたら、涙でスクリーンが見えなくなるはず。
 そして多くの子の心が救われるであろう、青春小説の傑作だ。

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■「アーモンド」あらすじ



 主人公のユンジェは、感情がわからない少年。
 
 目の前で子どもがなぶり殺しにされていても、それを親に「子どもがあそこにいるよ」と言うだけ。

 生まれつき、脳の扁桃体(アーモンド)が小さいため、感情が生まれてこないのだ。

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 ユンジェの母や祖母は、ユンジェが学校生活で困らないよう細かく指導。
 「ありがとう」「ごめんなさい」等を言うタイミングなどを、細かく教えていく。
 
 そんなある日、ユンジェの家族を大きな悲劇が襲い、彼は一人ぼっちに。

 大変な災厄に見舞われてもなお、感情がわかないユンジェ。
 そこに、問題児ゴニが現れ、ユンジェを試すように暴力を振るいつづける。
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■「アーモンド」感想



 「アーモンド」の魅力は、「真の友情の育て方」が書かれていることだ。

 では逆に「真の友情が生まれない、育たない理由」とは何かを考えてみる。

 「友情が生まれない原因」とは、「他人を先入観で評価すること」と、「同調圧力にのまれ、自分の目を信じないこと」だ。

 「いじめ」の原因は、たいていその二つに行きつく。
 ある人を、他人が遠巻きにしていれば、自分も近づかず無視をする。
 変な噂を聞きつければ、一緒になって無視をしたり、デマまがいの噂を拡散させる。
 
 誰かに対する「先入観」「噂」「同調圧力」は、決して「心豊かになる友情」は生まれないのだ。

 ユンジェは誰に対しても、「先入観・同調圧力がないまっさらな状態」という地点から人間関係をスタート。

 一見、学校生活・社会生活に支障をきたしそうにみえるものの、それが奏功しているというストーリー展開は見事。

 ユンジェとゴニのやり取りをみながら、「人間関係が主題となる青春小説で、そう来たか!」と実に痛快な気持ちになった。

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 コロナ禍で春から通学できず、新たな人間関係作りが不安な親子も多いであろう。

 そんな方は「アーモンド」を読んでみてはいかがだろうか。

 「ああ、こう考えれば、友だちってできるんだな。恐れることはないんだな」

 学校再開に向け、一気に肩の力が抜けるだろう。

 そういう意味でも、本書はやっぱり映画化してほしい!
 
 コロナ後、夏休み・お正月などに上映すれば、「休み明けのスタートダッシュが不安」な親子も救ってくれるんじゃないかな。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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