「東大生の論理」と「アフリカで誕生した人類が日本人になるまで」

 知人に「息子が某大学を志望しているので、その動機づけとなるような本を紹介してくれないか」と言われた。
 まあ、某大学と隠したところで、この本を紹介してしまえば意味はないのだが。

 とりあえず受験勉強の合間にもチョコチョコ読めて、しかもその大学の仕組み(入学後の進路選択)にまで言及しているという点で、個人的にこちらの本を紹介しておく。

 「東大生の論理-『理性』をめぐる教室」
 これは、東京大学における論理学の授業風景を描いたものだ。


 ゲーム理論や二分法、マイケル・サンデル教授の講義でもおなじみ功利主義等を通して、東大生の実態に迫ろうとする本だが、東京大学という枠を抜きにして素直に楽しめ、なおかつ日常生活に非常に役立つ一冊。

 なかでも面白いのが、「1万円か千円かを選ばせるプレゼントゲーム」の一幕。

 各学生たちに、「1万円」か「千円」かどちらかの金額を紙に書かせる。他人と相談してはならない。
 そして「1万円」と書いた者がクラスの20%を超えたらプレゼントは無し。しかし20%以内だったら、書いてあるとおりの金額のプレゼントを各々にプレゼントする、というものだ。

 そこで得られた結果及び、その結果にまつわる学生たちの喧々囂々ぶりはもう傑作!
 「ああ、こうして人間の本性ってわかるものなのね・・・」と、笑いながらも空恐ろしさすら感じる。

 そうして読んでいくうちに、「果たして東大生とは、いや人間とは、生物学的にそんなに優れたものなのか?」という疑問が生じてくる。
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 そこで併せて読むと面白いのが、「アフリカで誕生した人類が日本人になるまで」
 国立科学博物館人類研究部長の方が書いた本書では、人類の歴史や骨格標本から、人類の発達(主に脳)の謎を紐解いてゆく。
 二足歩行の経緯をものがたる骨盤の変化から、頭蓋骨ひいては歯の一本一本にまで言及している点は、のめりこめる面白さ。

 この2冊を通して、私はこの正月、「人間とは、本当に他の動物よりも優れているといえるのか?」について考えていた。ふーむ。
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 ・・・さて、今になって、知人のリクエストに全く応えていないことに気がついた。

 では最後に。


 「東京大学に合格すれば、幸せになる」
 「東京大学に合格しなければ、不幸になる」

 
 この論理は正しいと言えるだろうか?

 その答は、論理学的に考えれば今すぐにでも見つけられるし、あるいは身をもって20年後に見つけられるかもしれない。
 それは本人次第。

 とりあえず、今は頑張れ!

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Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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