「13歳からのアート思考」感想。新型コロナ対策には「アート思考」が必要だ!

 空間的にも時間的にも、タンポポという植物の大半を占めているのは、じつは目には見えない「地下」の部分なのです。
(本文引用)
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 新型コロナ対策で重要なのは、「目に見えないこと」に思いを馳せることではないか。

 最近、そう考えている。

 例えば病院の現状。
 つい「新型コロナの患者ばかり」と思いがちだが、それ以上に、今すぐ助けなければならない患者が多数いる。
 
 もし自分がコロナにかかったら、他の疾患・怪我で苦しんでる人が後回しになってしまうかもしれない。
 医療崩壊を引き起こし、助かる人も助からなくなるかもしれない。
 
 医療現場だけではない。

 もし不要な長距離移動をしたら、移動中・移動先の人々の生命を脅かすかもしれない。 

 
 感染が疑われる症状を隠したら、多くの人に感染させてしまい、取り返しのつかない事態を招くかもしれない。
 
 感染者を差別したら、感染を隠す人が多数現れ、オーバーシュートを起こすかもしれない。

 新型コロナ対策には、「目に見えないどこか・誰か」に創造力を働かせることが、非常に重要なのだ。

 私がそう感じたのは、「13歳からのアート思考」を読んだから。

 見えないものを見る、1つの物事を多方向から見る、様々な意見から正解を見出す。

 新型コロナとアートなど、一見結びつかないが、「コロナ対策において大切な考え方」が書かれていると思う。
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■「13歳からのアート思考」内容



 本書の著者・末永幸歩氏は、美術教師。
 授業を通して、中高生にインタラクティブな美術鑑賞を伝授。

 「美術が嫌い」「苦手」という生徒たちが、美術を好きに。
 さらに生徒たちは、美術鑑賞を通して、人生に必要となる考え方=「アート思考」を学んでいく。
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■「13歳からのアート思考」感想



 本書はまず、アプローチが衝撃的だ。

 モネの睡蓮を見て、小さい子どもが「かえるがいる」と発言。
 本当はカエルは描かれていないのだが、その子にはカエルが見えていた。
 「睡蓮が咲く池にカエルがいる」という「見えない物」を想定し、「カエルがいる」ときっぱり。

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 そんな驚きのエピソードから、著者は「アート思考の世界」へと誘っていく。

 どうだろうか。
 この「カエルがいる」という発言に、「有無を言わせぬ真実」を感じないだろうか。

 新型コロナで油断してしまうのは、「目に見えるもの」にしか思いが至らないから。
  
 日々更新される患者数のデータ、実際には多くの人が出歩いているらしい町、著名人の病状快復・・・。

 そんな「見えているもの」だけにとらわれていると、どうしても心は緩んでしまう。

 「何だ、意外と大丈夫じゃん」「実際にはそんなに感染者っていないよね」「かかっても快復できるんだ」

 「目に見えるもの」だけを見ていると、かなり希望的観測を持ってしまう。

 しかし先日、こんなニュースが報じられた。
 「変死の死体から新型コロナウイルス検出」という事案が、続発してるというのだ。

 これはまさしく「目に見えなかった」こと。

 さらに新型コロナについては、「目に見えないこと」は多数ある。
 前述したように、「病院は新型コロナの患者だけ引き受けてるわけではない」「移動中・移動先に媒介してしまう」等々、「目に見えないこと」にいかに想像力を働かせるか。

 その「見えないことへの心がけ」」が、新型コロナ対策では必須である。

 だから新型コロナ対策には、「アート思考」を持つことが大切。
 「目に見えること」以上に「目に見えないこと」を、どこまで考えることができるか。

 その広さ・深さに、コロナ終息はかかっているだろう。

 本書は美術鑑賞の本だが、今回の事態において思わぬ収穫を得た。
 コロナ対策で、自分が油断しそうになったら、何度でも読み返したい一冊だ。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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