「香水」あらすじ感想。読書芸人でおすすめ!殺人鬼となった「鼻男」の数奇な運命と「予想外の結末」。

 匂いを支配する者は、人の心を支配する。
(本文引用)
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 「アメトーーク!」読書芸人で、又吉さんおすすめの一冊。
 全世界で1500万部を売り上げ、英「ガーディアン」紙で「死ぬまでに読むべき1000冊」にノミネートされている。

 読書芸人・世界レベルのベストセラー・死ぬまでに読むべき・・・「そう言われちゃあ」と読んでみたが、確かにこれは「読むべき」と納得。

 人間にひそむ「性癖」とは、かくも恐ろしくおぞましいものか。
 そして人間とは、かくも「いい加減」なものか。

 本書は連続殺人事件を通して、「人間は簡単に狂うこと」を残酷なほど描いているのだ。

 ずばり、本書はこんな人におすすめ。


 「自分は決して間違いをおかさない」
 「常に理性的で、正しい判断をする」

 本書を読めば、そんな自信が底からぐらつく。
  「自分はいつ何時でもおかしくなる」と、自覚せざるを得なくなる。

 だから本書は、人として「読むべき一冊」だ。
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■「香水 ある人殺しの物語」あらすじ



 舞台は18世紀のパリ。
 ある男児が生を受けるが、母親は過去に4回「子殺し」をしてきた女。
 
 男児もまた殺される運命だったが、すんでのところで命拾いし、乳母に引き取られる。
 その間、母親は嬰児殺しで処刑される。

 男児はグルヌイユと名付けられるが、赤ん坊の頃からそこはかとない不気味さをもち、乳母や神父にも見放されるように。

 生きるか死ぬかの状況のなか、全く愛を知らないまま成長する。

 実はグルヌイユには突出した才能があった。

 それは鋭い嗅覚。

 グルヌイユは匂いに敏感すぎて、昼間は歩けないほどに。

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 町の悪臭に悩まされるが、ある日、良い香りの女性と出会う。
 
 刹那、グルヌイユは悟った。
 

この匂いを自分のものとしない限り、人生にいかなる意味もないことは明らかだった。


 そしてグルヌイユは女性の首に手をかけて・・・。
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■「香水 ある人殺しの物語」感想



 本書を読むと、過去の「連続殺人事件」や「猟奇殺人」への見方が変わる。
 
 殺人の動機とは、言葉では説明できないものが多いのではないか。

 明らかな金銭トラブルや怨恨があった場合は別だが、無差別殺人の場合、動機は説明できないもの。
 人間の奥の奥の奥に潜む、言葉にできない「何か」が突き上げ、それを満たす行動に出てしまう。

 動機について、周囲の人間が色々言ったところで、所詮憶測。
 とうてい想像できないレベルの「深い動機・欲望」が、事件を起こす。
 
 「香水」を読むと、数々の無差別殺人の見え方が変わってくる。
 同時に「人の心の洞窟には、とんでもないものが眠っている」ことを認識。
 
 いつでも誰でも「心の奥の何か」が目を覚まし、信じられないような行動に出る可能性はあるのだ。

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 「信じられない行動」とは、何も「罪を犯すこと」だけではない。

 グルヌイユが逮捕された後、さらに予想外の展開が。

 ここで、冒頭で紹介した「引用文」を思い出していただきたい。
 

匂いを支配する者は、人の心を支配する。


 さてあなたは本書読了後も、「常に自分は正しい」といえるだろうか。
 「正しい人間でいられる」と断言できるだろうか。

 「匂い」とからめて、人間の危うさを浮き彫りにした「香水 ある人殺しの物語」。

 世にも奇妙な「鼻男」の物語は、全人類の物語なのだ。

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映画化もされています!
 
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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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