「探検家とペネロペちゃん」感想。なぜ娘は好きな子に鼻くそをつけたのか?「パパはテンパリスト」な「おもしろ深すぎる」子育てエッセイ。

★「探検家とペネロペちゃん」は、こんな人におすすめ!

●「子ども」がいる人(特に娘さんがいるパパ)。
●「自分って親バカ? 周囲にひんしゅく買ってない?」と不安になってる人。
●「気がつくと子どもの話ばかり・・・。こんなことじゃいけないのかな」と悩んでる人。
●子育てイライラがMAXな人。
●妊娠中の人。

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 子供ができて思ったのは、どうしてこんな面白いことを、みんな教えてくれなかったのかということでもあった。(本文引用)
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 本書は出産祝いにおすすめ(特に、女の子が生まれた男性に)。
 きっと期待以上の内祝いがいただけるはずだ。
 
 実は以前、育休明けの同僚に「ママはテンパリスト」(東村アキコ作)を貸したところ、目が飛び出るほど豪華なスイーツをいただいた。
 「子育て中の気持ちがわかりすぎて、とーっても面白かった! ホンットウにありがとう!!」と、お礼を買わずにいられなかったそうだ。
 
 「探検家とペネロペちゃん」は、さながら「パパはテンパリスト」
 表紙に「子どもは極夜より面白い」と書かれているが、育児とはまさにその通り。

 自分も赤ちゃんだったはずなのに、何をどうしてよいかわからずテンテコマイ。
 子育てとは、太陽がいつ昇るかわからぬ真っ暗闇をさまようような、恐ろしくも面白い体験なのだ。

 「探検家とペネロペちゃん」は、そんな「育児という名の未知すぎる体験」を「戸惑い感満載」で公開。

 そして育児本史上、最大レベルの「親バカ感」が炸裂。

 探検家らしく、子どもに対する驚き・当惑・喜び、そして愛情を、ビッグバン級の壮大スケールで描いている。

 だから本書は、出産祝いにおすすめ。



 
 「子育てに悩んだり迷ったりするのは、自分だけじゃないんだ」
 「子どものことで頭がいっぱい。子どもの話ばかりしたくなっちゃうのは、自分だけじゃないんだ」
 「子どもは自分の思うようになるわけないんだ」
 「うちの子いちばんかわいいな、は真理なんだ」


 本書を読めば「子育ての閉塞感」、「社会から取り残され感」がスッと解消。
 「子どもの価値を、自分の価値とする過ち」も未然に防止。
 育児ストレスがみるみる軽減するはずだ。
 
 そして著者の「親バカぶり」を読み、ますます自分の子が愛しく思えてくるだろう。

 「何を!うちの子のほうが可愛いわい!」とね。

(※実際、私は本書を読みながら、ますますわが子が可愛く思えるようになった。
「うちの子のほうが可愛いもん!」と、勝手にライバル心を燃やしてしまったのだ。うちの子のほうがだいぶ大きいけど・・・。
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■「探検家とペネロペちゃん」内容



 本書は探検家・角幡唯介氏の、子育てエッセイ。
 奥様の妊娠から、お嬢さんが4歳になるまでの日々が綴られている。

 お嬢さんの呼び名はペネロペ。
 由来は女優ペネロペ・クルス。

 お嬢さんのあまりの美しさ故、著者がつけた愛称だ。

 角幡氏はペネロペちゃんと向き合いながら、「子育てとはかくも面白く、深いものか」と日々考察。

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 言葉を獲得する前、人間は何を思うのか。
 なぜ「パパがいない」と泣く時もあれば、「パパばいばい」とあっさりする時があるのか。
 どうも娘はパパに色目を使ってるような・・・。「女」は生まれた時から「女」なのか?
 なぜ子どもは、アンパンマンセンサーが働くのか。
 「ゴリラの研究者」に育てたいのに、子どもは反発。なぜ子どもは親の思う通りにならないのか。
 なぜ子どもは予想の斜め上をいく行動をしまくるのか。
 
 時にベッタリ、時に遠恋状態となる、探検家とペネロペちゃん。

 未踏の地を歩きつくした探検家・角幡唯介が、さらに未踏の「子育て」を、ラブラブチュッチュの濃密すぎる筆致で育児を語る。
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■「探検家とペネロペちゃん」感想



 先述したように、本書は「出産祝い」おすすめ本。
 なぜなら育児ストレス削減効果が望めるから。

 育児ストレスの原因は、「子どもを思う通りにしよう」とする支配欲。

 本書を読むと、「子どもは親の思う通りにならない」とハッキリ認識できるのだ。
 
 著者はペネロペちゃんを「ゴリラの研究者にしたい」と望み、洗脳開始。
 動物園でゴリラやチンパンジーを見せたり、「将来は京大に進学し、類人猿の研究をしてはどうか」とこっそりささやいてみたりする。

 しかし見事に撃沈。
 ペネロペちゃんがどんどん自我を確立。
 著者は「親の思うとおりにならなくなるプロセス」を、寂しさと喜び両方の気持ちを交えながらユーモラスに描いていく。

 もしも今、育児に悩んでるなら、本書を読めばハッとするはず。
 「私は子どもを、自分の思う通りにしようとしてるのでは?」と気づき、続けて「思う通りになるわきゃない」と認識。

 角幡氏の「ゴリラ研究者に育てたい作戦」を読めば、「子どもは思い通りにいかなくて当たり前」「親と子どもは別人格・別人生」とはっきりわかり、育児ストレスはザクッと減るだろう。

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 さらに「育児ストレス削減効果」が期待できる、驚愕エピソードも公開。

 何とペネロペちゃん、友達の背中に鼻くそをつけるという暴挙に。
 
 ペネロペちゃん曰く、「好きな男の子だから鼻くそをつけた」とのこと。

 どうやら愛情の印のようだが、「鼻くそをつけた犯人探し」の際にはだんまりを決め込んでいたペネロペちゃん。

 ということはつまり、「鼻くそをつけるのは悪いこと」と認識していたことになる。

 角幡氏はこの事件について、考察に考察を重ね、もはや脳内カオスに。 
 

A ペネロペは鼻くそを汚いものだと認識していない。だから好きな相手にくっつけた。
B ペネロペは鼻くそを汚いものだと認識している。だからこそ好きな相手にくっつけた。


 これら2つの選択肢から、愛娘の気持ちに肉迫。

 ついに
 

汚いけどくっつける。いや、汚いからこそくっつけたい。私はあなたのすべてを知りたいし、私のすべてを知ってもらいたい。だから私の汚いものを受け止めてもらいたいし、あなたの汚いものも受け止めたいの。この愛に途中下車はないわ。お互いの汚いものをすべてさらけ出し、くっつけあい、汚しあって、ぐちゃぐちゃになりたいの。

(※以下まだまだ続く)

 角幡氏曰く、この鼻くそ事件は「天城越え」級の「女の情念」。
 鼻くそ事件を通し、子どもの深層心理を徹底的に追究していくのだ。

 だから本書は、しつこいようだが出産祝いにおすすめ!
 いや、幼稚園や保育園、小児科の待合室にも置いてほしい。
 小学校の図書室にも置いてほしい。

 「何でうちの子、こんなことするの!?」と発狂しそうな親たちを、心の底からズブッと救い、トランキライザーとなってくれるはずだ。

 今、少しでも育児ストレスを感じてる方は、今すぐにでも本書を読もう。
 「な~んだ、うちの子だけじゃないんだ」「子どもってこんなものなんだ」と、全身脱力。
 
 「悪魔」と思っていた子どもが、「フツーの人間」に見えてきて、イライラ軽減。
 さらに「この子ってもしかして、天使なんじゃない!?」と親バカスイッチが入り、育児がとてつもなく楽しくなるだろう。

 (※ちなみに私、朝日小学生新聞で「ペネロペちゃん」の写真を拝見しました。
色白&おめめパッチリで、まるで西洋人形!
角幡氏が「客観的に見ても美しい」とおっしゃる通り、夢のように可愛いお嬢さんです(^^))


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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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