「日本のスゴイ科学者」感想。「ノーベル賞の研究はどんなところがすごいの?」聞くに聞けない科学の秘密まるわかり。

★こんな人におすすめ!

●ノーベル賞受賞研究の「どこがスゴイのか」を知りたい人。
●医療・科学技術のしくみを、初歩から理解したい人。
●「世紀の発見の裏側」を知りたい人。
●小中学生のお子さんをお持ちの人。
●子どもに「いろんなことに興味を持ってほしい」と思ってる人。

______________________________

 「うまくいかない方が実は楽しいし、それが成功につながるんです」
(吉野彰先生のインタビューより)
______________________________

 「ノーベル賞をとった研究はすごい」
 それは十分わかってる。

 でも残念なことに、私は「ノーベル賞をとった研究の、どこがすごいのか」がわからなかった。
 要するに「無知」なのである。

 だから本書の存在を知ったとき、私はすぐに飛びついた。

 何しろ小学生にもわかる説明で、最先端の研究が29個もわかってしまうというのだ。

 実際に読んでみて、「買って正解」と大満足。
 
 文章と図解で、内容が脳にしみこむしみこむ。

  
 「免疫って何?」「リチウム電池は、どんなところがすごいの?」「あの薬は、どんなところが画期的なの?」

 わかっていそうでわからなかったこと、聞きたいけれど聞けなかったこと。
 そんな科学技術の「根っこのところ」が、40代のしなびた脳でもグイグイ理解できるように書かれている。

 ノーベル賞の話が出たとき、「あの研究はね・・・」と本書の受け売りで話してみよう。
 学校や会社、居酒屋などで「尊敬のまなざしを集めること」間違いなしだ。
____________________________

 

■「日本のスゴイ科学者」内容



 本書に登場するのは、29人の日本人科学者たち。
 ノーベル賞受賞者をはじめ、全員「世界トップ」の超一流科学者だ。

 最初に登場するのは、2018年、ノーベル生理学医学賞受賞者・本庶佑先生。

 文章と漫画で本庶先生の研究を詳しく解説。

 さらに先生へのインタビューも掲載。
 「研究者を志した理由」「研究上の困難」「学生時代にやっておいて良かったこと」などを知ることができる。

 そして本書には、まるで予言していたかのように、吉野彰先生も登場。
 吉野先生の「リチウム電池の開発」は、どんな点が評価されたのか。

 リチウム電池が「世界を変えた」理由を、身近な物をとりあげながら、とことんわかりやすく解説していく。

learning-3245793_640.jpg

_______________________________

 

■「日本のスゴイ科学者」感想



 本書の魅力は「わかりやすさ」だけではない。

 ひとつの研究を紹介したら、次は関連研究を詳しく紹介。
 系統立てて説明されているため、あらゆる科学技術を、内臓の奥の奥までストンと理解できるのだ。

 たとえば本庶先生の研究は、「がんに効く免疫治療法」を開発したこと。
 「がんには免疫治療が効かない」という説を覆し、がん治療に新たな光を当てたのが、ノーベル賞受賞の理由だ。

 そうなると気になるのが、「免疫って何?」ということ。
 読者のそんな声をくむように、次頁では大阪大学教授・坂口志文先生を紹介。

 坂口先生は異物への攻撃を防ぐ、制御細胞を発見。
 アレルギーや自己免疫疾患の治療、引いては「がん治療への効果」も期待されている。

 さらに次項では熊本大学名誉教授・満屋裕明先生を紹介。
 エイズ治療薬開発の説明を通して、「人間の免疫」について解説する。

 本書が「よくできてるな~」と思うのは、こういうところ。
 読み進めれば読み進めるほど、物事の根っこ、根っこへと掘り進めるように理解できるのだ。

 さらに本書では、科学者たちの少年時代やポリシー、「勉強しておいたほうが良いこと」もたっぷり掲載。
 
 読めばきっと「よし! どんな仕事に就くにしても、これだけはやっておこう!」「人生、きっと明るく開ける」と前向きな気持ちになるだろう。

 ちなみに私がいちばん心に残ったのは、京都大学大学院理科学研究科教授・森和俊先生の言葉。

 森先生は、細胞内のタンパク質製造工場「小胞体」を研究。
 小胞体トラブルを解決するしくみを解明し、病気の新たな治療法を進めている。

 その森先生が、「科学者をめざす子どもたち」に寄せたメッセージには、思わずウルッ。
 

目標を見失わず、上を向いて歩み続ければ、らせん階段を上るように少しずつ目標に近づいていきますよ。


 DNA研究者ならではの、らせんを用いたメッセージ。
 思わず「うまい!」と膝を打ちながらも、何とも爽やかで明るい気持ちになった。

dna-3539309_640.jpg


 ノーベル賞週間にぜひ読みたい、「日本のスゴイ科学者」。
 科学本としてだけでなく、人生のバイブルとしても極上の一冊だ。
 
詳細情報・ご購入はこちら
関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告