「キリン解剖記」感想。キリンが死んだら全予定キャンセル!熱すぎる研究者が世紀の発見をした秘密とは?

評価:★★★★★

「本当に面白い研究テーマって、凡人の俺らが、考えて考えて考えて、それこそノイローゼになるくらい考え抜いた後、更にその一歩先にあるんじゃないかなあ」
(本文引用)
______________________________

 首の骨が8個あった。
 そう聞いたら、誰もがビックリするだろう。

 だって小さい頃から「哺乳類の首の骨は7個」と教えられたから。

 学習漫画「からだのひみつ」なんかを読むと、主人公のケンちゃんの首と、キリンの首が並べられ、「ホ~ラ、どちらも首の骨は7つなんだよ」という絵が描かれている。

 もはや「哺乳類の首の骨は7個」というのは、地動説と同じぐらい「ジョーシキ」だったのだ。

 ところがここへきて、天動説登場。
 逆コペルニクス的転回といおうか。
 
 何と「キリンの首の骨は8個ある」とわかったのだ!


 そんな大発見をしたのは、若き女性研究者。
 キリンと共に生き、キリンのためなら全予定キャンセルも辞さない研究者は、どうやって「キリンの首の骨8個説」に到達したのか。

 世紀の発見の裏側が、今ここに明かされる!
________________________________

 

■「キリン解剖記」内容



 著者・郡司芽久氏は、世界でも珍しい“キリン博士”。

 東京大学入学後、「大好きなものを仕事にしたい」と開眼。
 子どもの頃からキリンが好きだったことを思い出す。

 ゼミで動物の遺体を解剖するなかで、著者はドキドキしながら教授に伝える。
 

「キリンの研究がしたいんです」



giraffe-2073609_1280.jpg


 その2か月後、著者の運命を決める「1通のメール」が届く。

 差出人はゼミの教授。

 動物園で亡くなったキリンを総合研究博物館に運び、解体作業をするとのこと。
 メールの最後には、こう書かれていた。 
 

「時間のある方は、心して待っていてください」


 その瞬間、世紀の発見への歯車がガタリと動き出す。
__________________________

■「キリン解剖記」感想



 「科学の発見」について、固定観念をそっくり覆された。

 そもそも「キリンの首の骨8個説」という時点で、常識を超越した本であることは明白。

 さらに本書を読むと「今まで考えもしなかったこと」に気づき、ハッと目が覚める。

 たとえば「首の骨の定義」なんて、深く考えたことはなかった。

 本書を読むと、そんな「自分の甘さ」に仰天。
 「そうか! 首の骨ってそういう風に捉えるんだ!」と、目からウロコがボロボロ。
 「今まで、首の骨の定義なんて考えたこともなかったな~。言われてみればそうだな~」と、思わず首や胴体をグルグル動かしてしまった。

 さらに本書を読むと、「科学の発見の意外な裏側」も知ることができる。

 見つけた筋肉に「自分で名前をつけちゃう」という発想には、「ええっっ?」と二度見。
 とにかく科学的研究には、「思い込み」は禁物。
 
 見つけたら「これは●●だから、××なはず」という発想はバッサリ排除。
 「自分で名前をつけちゃえば?」という自由すぎる発想が、科学の進歩を支えてきたのである。

achieve-1822503_640.jpg


 思えば世の中には、「従来の常識を覆した発見」があふれている。
 「キリンの首の骨8個」もそうだが、世の中の「世紀の発見」は、驚きの「柔軟発想」から生まれているのだ。

 「おわりに」では、博物館に根付く「3つの無」を公開。

 世紀の発見を生む「3つの無」。
 私は科学者ではないが、いざとなったらこの「3つの無」を思い出し、のびやかに生きていきたい。

 その先にはきっと、思いもよらない「希望の光」が待っている。

詳細情報・ご購入はこちら↓
関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告