「検事の信義」感想。待ちに待った佐方貞人シリーズ最新刊!「いい裁判だった」と言わせた裁きとは?

評価:★★★★★

 「裁判は私のためにあるのではありません。罪をまっとうに裁くためにあるのです」
(本文引用)
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 首を長~くして待っていた、佐方貞人シリーズ最新刊!
 本シリーズは全て読んでいるが、一話一話全てが未だに走馬灯のように心をよぎる。

 見事な謎解きにうなり、佐方貞人の信念に涙、涙・・・。
 ミステリーでここまで、頭も胸もカァッと熱くなる小説はない。

 ああ、いつか佐方貞人ファンで集まって、朝まで「あの話、良かったよね~」「これも好きだった!」なんて語り合いたいものである。

 今回も佐方貞人が、検事生命をかけて真実をとことん追求。
 事務官の増田や上司の筒井も、「佐方さんについていきます」度がますますヒートアップ。
 最後には、敵にまわした検事に「いい裁判だった」と言われることに・・・。

 
 さて本作「検事の信義」では、どんな事件が起こるのか。
 そしてどんな真相が掘り起こされるのか。

 ゴールデンウイークのお供にも、ぜひおすすめしたい一冊だ。

(※佐方貞人シリーズレビューはこちら↓

「最後の証人」 ●「検事の本懐」 ●「検事の死命」

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■「検事の信義」あらすじ


 本書は四話から成る短編集。
 
 第一話は窃盗事件。
 ある資産家の家から高級時計が盗まれ、芳賀という男が逮捕・起訴される。
 しかし調べを進めた結果、芳賀は無実と判明。
 事前に、資産家の主人から時計を譲り受けていたことがわかる。

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 あっさりと無実とわかった事件にも関わらず、なぜ芳賀は起訴されたのか。
 実はそれは全て、芳賀の画策。
 芳賀にしかわからない、ある思いが起こした裁判だったのだ。
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■「検事の信義」感想



 リーガルサスペンスが面白いのは、「正義は勝つ!」を信じられるからだ。
 この佐方貞人シリーズは「正義は勝つ!」の究極形。
 
 どんなに自分の立場が危うくなろうと、明日路頭に迷おうと、絶対に真実を逃さない。
 独特の洞察力と嗅覚で、誰も気づかぬ「事件の穴」から真相を手繰り寄せる様は、相も変わらず圧巻だ。

 今回も全話もらさず面白かったが、特に良かったのが「あらすじ」で紹介した第一話「裁きを望む」と、最終話「信義を守る」。
 
 特に「信義を守る」は、最後の最後まで真相が見えずハラハラしどおし。

 主人公は、認知症の母を殺し、自首した男。
 あっさり起訴事実が認められ、あとは判決を待つばかりだったが、そこに佐方が待ったをかける。

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 しかし被告の担当検事は、佐方の上にあたる人物。
 彼の判断を覆す行動をすれば、即、検事としての立場が危うくなる。

 だが佐方は、どうにも被告の行動が解せない。

 母親殺害後の、被告の妙な行動。
 そして被告の言動と、被告の周囲が語る人物像との乖離。

 佐方は検事生命を賭けて、事件の真相を暴いていくが・・・?

 この事件では、佐方の人並外れた考察力・観察力が一気に爆発。
 また佐方の信念の硬さが、存分に語られている。
 
 「柚月裕子の佐方貞人シリーズって、どんなシリーズなんだろう?」
 「どうして人気があるんだろう?」
 
 そんな疑問をお持ちなら、この「信義を守る」を読んでみてほしい。
 第一話「裁きを望む」もおすすめだ。
 
 検事としての手腕と、人間力がさらにパワーアップした佐方貞人。
 再会したばかりなのに、もう次に会うのが楽しみで仕方がない。

 ずっと追いかけていきたい傑作シリーズである。
                                                                     
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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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