朝倉かすみ「平場の月」感想。こんなに素敵な恋愛小説、初めて・・・。映像化絶対希望!

評価:★★★★★

 「おまえがどんなにおまえ自身を嫌っても、おれ、おまえが大事なんだわ。なんかこう、どうしようもないんだわ。おまえは、おれが一緒になりたいと思うようなヤツじゃないと言ったが、それ、おまえが決めることじゃないだろうよ、ちがうか?」
(本文引用)
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 今まで読んだ恋愛小説で、間違いなく第1位。
 2位以下の小説の姿が見えないぐらい、断トツ1位の・・・もう、ホントにホントに何て言っていいかわからないぐらい、頭も顔もグシャグシャになりそうな素敵な小説だった。

 今後、「平場の月」をしのぐ恋愛小説と出会えるか、かなり不安。
 何かもう、次以降に読む小説が全部消化ゲームに思えるぐらい、衝撃的な作品だった。

 「平場の月」、ぜひぜひ映像化してほしい。
 映画だったら絶対、劇場から出る際、涙ボロボロだろうなー。
 ドラマだったらもう、「おしん」並みに張り付いて観るかも。

 もし映像化されたら、涙で絶対に落ちない化粧品を買いそろえてから観たいので、業界の方、なるべく早くお知らせください。

 は~、しかし泣いたわ・・・。まいった・・・。


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■「平場の月」内容



 主人公・青砥は50代の男性。
 バツイチで、成人した子どもが二人いる。

 ある日青砥は、病院の売店で中学の同級生と再会する。
 同級生の名は須藤葉子。
 実は青砥はかつて、須藤に好意を持っていた。
 
 噂などに流されず、わが道を行く信念を持っている・・・青砥は、そんな須藤の「太さ」に惹かれていたのだ。

 青砥と須藤は共に「病院で精密検査が必要」とわかり、意気投合。
 頻繁に会うようになるが、二人の日々に病魔が黒い影を落とす。

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 検査の結果、青砥は「異常なし」と判明。
 一方須藤は「悪性」と判明。

 進行性の大腸がんで手術と抗がん剤治療に入り、人工肛門の装着へ。

 須藤は体力を回復し、パートに復帰。
 青砥はいよいよ須藤に、結婚を申し込むのだが・・・?
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■「平場の月」感想



 「あの人が好きで好きで仕方がない。誰が何と言おうと一緒にいたい。でもその気持ちを、どうやって伝えたらよいのかわからない」
 
 そんな悩みを持ってるなら、まず相手に本書をプレゼントしよう。
 
 もし相手がこの本を読んでくれたら、それで全て済む。
 あとは何もしなくてよい。

 なぜなら本書には、「人を心から好きになる、愛する」ということが全部、本当に全部、寸分漏らさず詰め込まれてるから。
 
 「理屈抜きで誰かを愛する」という気持ちは、本書以上でも本書以下でもない。
 「平場の月」に書かれているとおりの気持ちが、そのまんま、「人を心から愛する」ということだ。

 相手が読書好きでないと意味がないかもしれないが、もし読んでもらえたら、相手には必ずあなたの気持ちが丸ごと伝わるはず。
 結果はどうあれ、絶対に後悔しない告白ができるだろう。
 そして結果はどうあれ、受け取った相手も感激することは間違いない。

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 とにかくこの「平場の月」、青砥の気持ちがストレートすぎて、どうしようもなく泣けるのだ。

 青砥と須藤は時として、噂や詮索好きの女性に翻弄されそうになる。
 しかし青砥は決して負けない。
 ただただ須藤だけを一直線に見つめて、雑音に惑わされないように須藤を守る。

 その姿の、何と崇高なことか。
 「誰かを真摯に愛する」という気持ちは、何と美しいものか。

 だからもし、すごく好きな人に気持ちをまっすぐ伝えたい時は、本書を贈ってみてほしい。
 
 あとは何もいらない。
 これ一冊で「私はあなたを心から愛しています」ということが過不足なく伝わるはずだ。

 ・・・それにしても、恋愛小説でここまで泣いたのは初めてかも。
 あまりにも感動して、夕食の時、夫に本書について熱く語ってしまった。
 
 冒頭でも書いたが、ぜひぜひ映像化してほしい。
 想像するだけでも・・・また涙が出そうだ。

 ※というわけで勝手にキャスティング

 ●青砥:佐藤浩市
 ●須藤:真矢みき
 ●ウミちゃん:竹内都子
 ●みっちゃん:佐藤仁美

                                                                     
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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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