「めんそーれ!化学」で理科・化学が一発で好きになる!牛乳・お醤油は電気を通す?

評価:★★★★★

 「理科って本当は、くらしの体験に結びついて、その理由を明らかにしたり、法則性と結びつけたりするものじゃないかな。くらしの体験に結びつく話をすると、夜間中学の生徒は“ああ”っていうんだ」
(本文引用)
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 今さらながら、理科・化学を好きになりたい、得意になりたいという欲求がムクムク。

 子どもが理科・化学について、何か質問をしてきた時、「それはね、こういうことなんだよ」と分かりやすく言えたらかっこいいな、きっと子どもも理科が好きになるだろうな・・・と単純に思ったのだ。

 そこで「これだ!」と目にとまったのが「めんそーれ!化学」。

 副題が「おばあと学んだ理科授業」。
 このサブタイトルから、ものすごーく「日常に根差した化学を学べる」と判断。

 読んだところ、全く期待を裏切らない・・・いや、期待以上に「理科・化学って面白い!」と思える内容だった。

 これで子どもが、理科的な質問をしてきても大丈夫。


 「なぜ濡れた手でコンセントを触っちゃいけないの?」
 「牛乳やお醤油って電気を通すの?」
 「ママ、炭水化物抜きしてるけど、そもそも炭水化物って何?」
 「コカ・コーラゼロって甘くないってこと? なぜみんな喜んで飲んでるの? ゼロでもおいしいの?」

 そこで本書の実験や解説を伝えれば、あら不思議。

 「理科ってメチャクチャ面白い!」という魔法にかかってしまうはずだ。
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■「めんそーれ!化学」内容



 本書の舞台は沖縄。
 珊瑚舎スコーレ夜間中学での、理科授業だ。

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 生徒の多くは60代から70代。
 戦争の動乱のなか、「学校に行けない」「労働力に駆り出された」などの事情で、中学に行けなかった者が中心である。

 授業では、理科を実験中心に展開。
 生徒たちは学校こそ行けなかったものの、人生経験は実に豊富。

 ロウソク、金属、電気、芋、石鹸・・・さまざまな化学実験を、子どもの頃のお手伝いや、戦時下での生活の知恵と結び付けてどんどん知識を吸収していく。
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■「めんそーれ!化学」感想



 本書を読み、つくづく思った。
 「理科・化学はビックリするほど生活と密着している」と。
 
 そう思えることが、夜間中学の醍醐味。
 いわゆる普通の中学・高校の授業だと、分子・原子という話が先立ち、なかなか「暮らし密着型」の話にならない。
 だから理科に対して、苦手意識を持つ子が多いのだろう。
 
 しかしこの夜間中学の授業では、「理科と生活が結びつく話」がポンポン出てくる。
 
 アルコールの蒸留では、生徒たちから密造酒づくりの話が飛び出し、アルコールの本質にグイグイ。
 ロウソクの授業では、子ども時代、ランプを掃除するお手伝いをしたことから、「燃料の実態」に迫る。
 グルテンの回では、ガジュマルの葉でガムづくりをした思い出を語り、 ラードや牛乳、チーズ作りの話から「油脂」の秘密を解き明かしていく。

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 自ら飲み物・食べ物を作り出し、家のお手伝いを必死にしてきた生徒たち。
 彼らの人生経験は、普通の理科授業を無限にふくらませる。
 そして知る。
 私たちの暮らしは、理科・化学なしでは成り立たないことを。

 それを心の奥から知ることができるのが、この理科授業。
 読めば読むほど「私もこんな授業を受けたかった」「こんな授業を受けていたら、理科・化学が猛烈に好きになっただろうなぁ」と、ため息が出てしまう。

 さらにこの授業、生徒たちの発想が実に豊か。
 「電気を通す液体」の授業では、先生も驚きの提案が続々。
 
 自由な発想に基づく実験で、教科書には載ってない真理を見つけ出すことができる。
 
 「ああ勉強って、教科書を学ぶだけではないんだな。学びに制限なんてない。想像の翼を広げると、どこまでも深い学びが得られるんだな」と納得した。

 「子どもを理科好きにするなら、まず私から」と思い読みはじめたが、まずは第一作戦成功!
 「めんそーれ!化学」を読んだら、もう身の回りの「理科あれこれ」がキラキラ見えて眩しいほど。

 早く子どもが「●●ってどういうこと?」と聞いてこないかなー。
 いや私に聞いてくるより先に、本書を読んじゃうかも。
 どっちにしてもきっと、「理科・化学って面白い!」という結果になるのは間違いない。
                                                                     
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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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