齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」感想。読んだ人だけがわかる「身になる読書」のコツとは?

評価:★★★★★

 言葉にはパワーがあります。だから、本を読んでぐっときたら自分だけの名言としてとっておく。「マイ名言」は人生のさまざまな局面で助けになります。
(本文引用)
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 「読書する人だけがたどり着ける場所」は「読書初心者向け」ではない。

 対象は読書中級者以上。

 「読書が好きで習慣化しているものの、もう一歩高みを目指したい」
 「こんなに本を読んでるけれど、身になっている実感がない」
 「気がつけば、同じような本ばかり読んでいる」
 「どうにも読み切れない、苦手分野の本がある」

 そんな「本好き」に捧げる、極上の指南書である。 
 よって今現在、「ほとんど本は読まない」「スマホばっかり見てる」という人にはおすすめしない。
 ネット隆盛のなか、荒波に立ち向かうように、紙ベースの本をめくりつづけている人。



 くりかえすようだが、そんな「真の本好き」に、本書は断然おすすめだ。 

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■「読書する人だけがたどり着ける場所」内容



 本書では「読書の効用」にはじまり、様々な「深み」を目指す読書法を紹介。
 
 思考力・知識・人格・人生の4つが「深くなる」、本の読み方を詳しく解説する。

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 同じ事柄に触れた時、読書をしている人としていない人とでは、「捉え方」にどんな差が出るか。
 あの偉人が「深い」のは、どんな読書をしてきたからか。
 読みながら頭をフル回転させ、今までよりもグーッと思考を深めるには、どんな読み方が効果的か。
 1つのテーマについて本質をつかむためには、まずどんな本からとりかかれば良いか。
 
 そして、ベストセラーは読むべきか読まざるべきか。

 各項では「おすすめ本」も、レビューとともに紹介。

 齋藤孝先生が提唱する、「もっとあなたを高く引き上げる読書法」とは?
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■「読書する人だけがたどり着ける場所」感想



 本書はいわば、「読書好き」悩み相談室。
 
 「読書好きあるある」な悩みを、隅々まで気持ちいいほど解決してくれる。

 たとえば読書をしていて、ふとこんな疑問を持つことがないだろうか。

 「視野を広げるために読書をしているものの、いつの間にか偏っているのでは?」

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 読書家の多くは、「視野・見聞を広げたい」「偏った見方をしたくない」という志を持っている。
 しかし人にはどうしても、「相性の良い著者」「悪い著者」というものがある。
 
 どんなに人気の作家・評論家でも、「この人の本はどうしても挫折してしまう」という場合もあるだろう。
 
 そして気づけば同じ著者ばかり読むようになり、却って視野が狭くなることもあり得る。

 本書は、そんなジレンマを解決。
 
 齋藤孝氏は「広く深く」の読書を提唱。(「いや、だから、それはわかってるの!だからその方法を知りたいんだってば!」と言いたいところであろうが、まあ落ち着いて。)

 具体的な方法として「著者月間をつくること」を勧めている。

 特定の著者のことが好きで、その人の本は深く読んでいるけれど、ほかの著者のことは全然知らない、というのではやはりどうしても浅くなってしまいます。間口が狭い分深まりません。

 

 ですから、今月一人の著者にはまったら、翌月は別の著者にはまる。さらに次の月はまた別の著者というように、時期をずらして広げていくといいでしょう。「どっぷり」を移動させていくのです。



 さらに「広く深く」を実践するコツとして、「別の著者を安易にけなさない・批判しない」のが重要と解説。

 あくまでフラットな意識で「先月はこの著者、今月はこの著者」と、ただただ「どっぷりはまる」。
 すぐ批判せず、今はただどっぷりはまれば、次第に適切な「批判的読書」もできるようになる。

 よって、より本の内容を己に取り込んだ「深い読書」ができるようになる。
 バランスのとれた視点をもてるようになるのである。

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 終盤の「難しい本の読み方」も、ぜひ押さえておきたいところ。

 たとえばAmazonのレビューなどを読んでいて、落ち込むことはないだろうか。
 「こんなに難しい本なのに、ちゃんとかみ砕いて読み切れる人っているんだなぁ・・・。私って頭悪いのかなぁ」なんて・・・(私はしょっちゅう、ある。)

 しかし本書を読めば、そんなコンプレックスもスカッと一掃。
 

 やわらかいものばかり食べていればアゴの力はつきません。誰かにかみくだいてもらわなければいけなくなってしまいます。それでは一流のものを本当に味わうことは難しいでしょう。
 逆に言うと、一度頑張ってアゴの力をつけてしまえば、あとは楽に読めるようになります。


 では難しい本のなかでも、どんな本なら、頑張ってかみ砕く意味があるのか。
 アゴの力を本当に強化するためには、どんな本が良いのか。

 そこは齋藤孝先生のお知恵を拝借。
 読む価値のある難解本・古典・不朽の名作を、懇切丁寧に紹介してくれている。

 「誰もが知っているのに、読んだほうがいいとわかっているのに、なかなか腰が上がらない・・・」
 本書を読めば、そう敬遠していた難解本に、今度こそ挑戦できそうだ。

 読書をするのには、ある程度の時間・体力が必要だ。
 できれば、より効果の高い読書、人生を豊かにする読書、自分を高められる読書をしたいものである。

 「読書する人だけがたどり着ける場所」は、志高い読書家に心底おすすめ。
 本書を実践する前と、実践した後とでは、頭の構造から顔つきまで違ってくることだろう。 

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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