「40歳の教科書」

「やらなきゃ、やらなきゃ」と思いつつ、できないままウン十年・・・。
その間、いろいろありまして、気がつけば体のあちこちが痛みかける年齢に。
もうやらなくてもいいかなあ、でもやったほうがいいかなあ。

何をって?
・・・英語である。
他人と、意志の弱さを自慢しあうときに必ず出てくるのが「英会話」。
こうすれば英語が習得できる、と謳う書籍にいったいいくら投資したであろうか。
一時期、TOEICの勉強会や英語スピーチのサークルなどに身を置いていたこともあったが、
まったく身についていない。

いったいなぜなのか。
・・・その答えが、この教科書に書いてあった。
英語の教科書にではない。
「40歳の教科書」に、だ。

この本は、教育・子育て・仕事・お金などについて、幅広い分野から選出されたプロフェッショナルたちからのアドバイス・考え方を収めたものである。

そしてそのテーマのひとつが、「英語」である。正確に言うと「英語の早期教育」であろうか。

「ハートで感じる英文法」でおなじみの大西泰斗氏や、デーブ・スペクター氏、元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞氏などが「英語を学ぶこと」について論じてくれているのだが、
そこに、なぜ私が未だに英語を身につけることができないかの答があった。
何のことはない。

「使う必要がない」からだ。

仕事で英語の文章を読むことがないわけではないが、別に英語で会議をするわけでもないし、外国人と取引をするわけでもない。
英語を使わなくても、特に、というかまったく支障なく生活が回っている。
必要に迫られてないのだから、そりゃ身につかないわけだ。

「では、もう英語はできなくてもいいか」
と開き直りたくもなるのだが、どこかあきらめきれない。

そこで、再度この本だ。
「英語なんていらないけど・・・どうしても英語やりたいっていうんなら、ね?」
と一流の方たちが、まるでお互い顔を見合わせて話してくれているように、次々とアドバイスをしてくれる。

そこに共通していたのは、「ネイティブの意識」(本文引用)をもつこと、というものである。

「英語の底に流れるネイティブのハート」から英語の世界を紐解く大西氏、新しい日本語を覚えたらすぐに使ってみるというデーブ氏、そして特に印象的だったのが、「外資系の会社で出世したければ、ネイティブの話し方やしぐさ、行動パターンまですべてまねるべき」という成毛氏の言葉であった。

つまり、英語はあくまで、英語を話す人との関係をスムーズにする手段にほかならないのだから、英語を話せる、というだけでなく、英語を話す人の感覚を身に着けることが重要なのだ、と。
これにはうなってしまった。

そして彼らは言う。
英語を話す人と気持ちよくコミュニケーションをとり、仕事ができる人間になるためには、
日本語(母国語)を基盤とした知性・深い思考力が不可欠であると。

たしかに・・・たとえ英語の教本を完璧にマスターし、正しい英語を話せたところで、
話す内容が何もないのでは相手も自分もしらけてしまう。
幼児のように、外国人に向かっていきなり“This is a pen!”などと言うのと同じである。

未だに英語を話せるようになる夢を捨てきれない私ではあるが、
今まで「英語を話す」ということだけにとらわれていたこと、そして英語を使ってコミュニケーションをとりたいのであれば、英語の前にやることがある、ということに大いに気づかされた本であった。

※ちなみに私、この本でかなりデーブ・スペクターを見直してしまった。
最初、テレビに出てきた頃(「世界まるごとHOWマッチ?」だったかな)は、この人いつ消えるかと思っていたが、やはり長く出続けているだけはあるんだなあ。ファンになりそう。



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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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