映画「こんな夜更けにバナナかよ」原作感想。信頼関係を築くヒント、詰まってます!

評価:★★★★★

「結局、人間って、一人で生きてるだけでは、自分が生きてるっていう実感も、本当にはつかめないものなんですよね・・・・・・」
(本文引用)
______________________________

 他者と信頼関係を築くには、どうすればいいのだろう。
 なぜ自分は組織でうまくやっていけないのだろう。
 重要な仕事を任されないのだろう。

 「こんな夜更けにバナナかよ」は、「人間関係・信頼関係の悩み」に「効く」一冊。

 障害者・健常者関係なく、他者と共に生き、他者と共に仕事を遂行する秘訣がつまっている。

 実は私も、他者と深い関係を結ぶのがやや苦手。
 周囲の人のことは皆、大好きだし、さして人間関係に悩んでもいない。
 
 しかしどこか距離を置かれているような・・・そんな不安にいつも襲われる。



 なぜこんな寂寞感があるのか、どうすれば寂しくなくなるのか。

 本書を読み、その原因がわかった。
 私に欠けていたものが、まざまざとわかったのだ。
___________________________

■「こんな夜更けにバナナかよ」あらすじ



 鹿野靖明氏は筋ジストロフィー患者。
 彼の家には毎日、学生や主婦のボランティアが出入りしている。
 
 重度障害者というイメージを払拭する、強烈な「鹿野キャラ」は、ボランティアメンバーを圧倒。
 鹿野と強烈なバトルを繰り広げたり、「もうやめてやる!」と出ていきそうになったり・・・。

 さらに痰の吸引や排泄の世話、体位交換などで寝られない日もある。
 鹿野氏のボランティアは、心身ともに非常にキツイ仕事だ。 

323f8d4b6c43eee2e8157e1956cf85a3_s.jpg


 しかし彼らは、2年3年・・・と笑顔でボランティアを続けていく。

 なぜ彼らは鹿野氏の介護ボランティアを続けているのか。
 そもそも、なぜ彼らは介護ボランティアに申込んだのか。

 そのカギは「人は一人では生きていけない」という思いだった。
 ____________________________

■「こんな夜更けにバナナかよ」」感想



 読みながら、「障害者と健常者」ということが頭からスコーンと抜けてしまった。

 「人と信頼関係を結ぶには、こうすればいいんだ!」とビジネス本・お悩み相談本のような感覚で読んだ。

 なぜなら本書は、障害ではなく「ボランティアたちの心の風景」にスポットを当てているからだ。

 ボランティアには様々な人材がいる。

 すぐに他者の懐に入り、リーダーシップがとれる人。
 寡黙で目立たないが、信頼度が抜群の人。
 疑うことを全く知らないキャピキャピギャルで、周囲の人間をハラハラさせる人。
 見た目も行動もイケメンで、ずっと日の当たる場所を歩いてきたであろう人。
 そしてどうにも不器用で、鹿野をあきれさせる人・・・。

 技能も気働きも、今まで歩んできた人生も、バラバラのボランティアたち。
 
 しかしボランティアを続けられる人には、ある共通点があった。

 それは人と本気でぶつかれることだ。

 「こんな夜更けにバナナかよ」というタイトルは、その象徴。
 
 「夜中にバナナ買ってこい」と鹿野は言い、時には呼吸器の都合で「タバコ厳禁」なのに「タバコを買ってこい」と言う。

 そこで「ハイハイ」とイエスマンになるか、恐れることなく「ダメだ」と言えるか。
 
 本書は介護ボランティアという形を通じて、「真の信頼関係を結ぶコツ」を濃厚に描いているのだ。

bc38670aeba692d5069338f8b9d41c01_s.jpg


 文庫の帯には「ボランティア・介護を知りたい人、必読!」とあるが、私はそれ以上にこういう人におすすめしたい。

 「周囲と真の信頼関係を結びたい人」。

 障害があってもなくても、心を結ぶ方法は変わらない。
 本書を読めば、どんな状況でも、互いを信頼しながら行動できるようになるだろう。

詳細情報・ご購入はこちら↓
関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告