「恋のゴンドラ」(東野圭吾)感想。この冬、恋愛・結婚を「決めたい」人が読むべき理由。

評価:★★★★★

ゆっくりとゴーグルとフェイスマスクを外した。
数秒後、里沢温泉スキー場に絶叫がこだました。

(本文引用)
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 「スキー場で恋はするな」
 昔から、そんな話をちょくちょく聞く。
 
 「スキー場で恋をしてはいけない」
 その理由は、地上に降りてからガックリするから。

 スキーウェアやスノボウェアは、人の魅力を引き上げる魔法の杖。
 特に男性の場合、「スキーやスノボが上手い」というだけで「白馬のプリンス」に見えてくる。

 だから「スキー場で恋をしてはいけない」と言われるのだ。

 しかし「恋のゴンドラ」を読むと、その認識はガラリと変わる。


 
 恋をするなら、絶対スキー場がおすすめ。
 特に人生の伴侶を決める「婚活」は、「スキー場ですべし」と言いたいほど。

 なぜかって?
 それは本書を読めばなるほど納得。
 
 スキー場ほど、「人間の本性」が出る場所は、この世にないのだ。
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■「恋のゴンドラ」あらすじ



 広太の趣味はスノーボード。
 このたび、合コンで知り合った桃実を誘い、スキー場にやってきた。

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 好きな女の子とスノボができる!
 広太はそんな極上の幸せをかみしめるが、ゴンドラに乗った瞬間、気分は暗転。
 
 一緒に乗り合わせた女性グループに、何と同棲相手の美雪が。

 ゴーグルとフェイスマスクで必死に顔を隠し、桃実から話しかけられても、沈黙を続ける広太。

 何とか隠し通せたものの、その後、予想外の展開に・・・。
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■「恋のゴンドラ」感想



 「恋のゴンドラ」は連作短編集。
 しかも全部、見事な「どんでん返し」付き。
 
 ラブコメなので、「犯人捜し」「アリバイ崩し」のような「どんでん返し」はない。
 だから本格ミステリーを読みたい人には、物足りない可能性大。

 しかし「ちょっとひねったラブコメディー」を読みたい人には、超おすすめ。
 「やられた!」と天を仰ぐたびに、「こんな素敵な恋したい」と思うはず。

 「どんでん返し」で、心のゴーグルとフェイスマスクがはがされるたびに、「スキー場の恋、いいじゃん!」と荷造りしたくなるだろう。

 なかでもおすすめの物語は、第5話「スキー一家」とラストの「ゴンドラ リプレイ」。

 「スキー一家」はある新婚カップルと、妻実家の物語。

 新婚カップルはスノボが趣味だが、妻の父親がスノボ嫌い。
 スキーは大好きだが、スノーボーダーを毛嫌いしている。
 
 そんな義父の手前、娘婿は「スノボが趣味」と言えず、スキー場ではひたすらスキー。
 しかしそこに、義父のスノボ嫌いを一変させる出来事が・・・?

 この物語は、どんでん返しが見事。
 短編だが、この物語1つで長編にしても良いほど、見事な「ハートウォーミングミステリー」となっている。
 今、義実家と確執がある人に心底おすすめの物語。
 義父・義母とのわだかまりが、やっと雪解けを迎えるかもしれない。

 そしてラストの「ゴンドラ リプレイ」。
 くっつきそうでくっつけないギクシャクカップルが、徐々に歩み寄る「ときめきラブコメ」だ。

 ある男性は、ある女性に好意を抱いているものの、とにかくやることなすことピント外れ。
 空気が読めず不器用すぎるため、女性の心はどんどん離れていく。

 そんなある日、女性にふとした閃きが。
 ようやく、その男性とうまくやっていけるヒントを発見。
 それは男女の関係において、コペルニクス的転回といえるものなのだが・・・?

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 婚活がどうにもうまくいかない・・・そう思っている人は「ゴンドラ リプレイ」がおすすめ。
 うまくいかない原因が、発見できる可能性大。

 「婚活、こう考えればうまくいく!」と目からウロコが落ちる内容だ。

 今冬で恋愛も結婚も「決めたい」人は、ぜひ「恋のゴンドラ」を。
 どんでん返しを楽しみながら、成功のヒントもしっかりゲット。

 来年は新居の書棚に、本書を並べていることだろう。
 
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アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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