「このゴミは収集できません」(滝沢秀一)感想。明日からゴミの分別がラクに楽しくなります!

評価:★★★★★

 管理されなければできない恥ずかしい世代になんてなりたくない。(本文引用)
______________________________

 読んだ瞬間、「今年のノンフィクション大賞は絶対これ!」と叫んだ。

 本書を買ったきっかけは、東洋経済オンライン。
 
 滝沢秀一さんのコラム「『ゴミ清掃芸人』が見た格差社会の強烈な断面」にシビれたから。

 「なにこれー!面白いっ!!」と一気に読んだ後、ムクムクと衝動が。
 「滝沢秀一さんの文章を、もっともっと読みたい!!」と矢も楯もたまらず購入した。

 結果、買って大正解。

 とんでもない「掟破り」をおかす住民たち、ゴミから見える所得格差、ゴミで見つける「住まい探しの極意」、清掃員に課せられた「パイロット並み心がけ、そしてゴミから分析する「日本の未来」。



 ひたすら「ゴミ清掃」のみの視点から、人間の業や、地球の将来までユーモアあふれる文章で見事に分析している。

 これはもうエッセイという粋では収まらない。
 研究者が書いた新書に、勝るとも劣らない傑作。
 滝沢さんは芸人ではなく、もはや一流のジャーナリストだ。 

 今現在「ゴミの分別が面倒」と思ってる人は、取り急ぎ本書を読むのをおすすめする。
 また「パートナーがゴミを分別してくれない」と嘆く人は、相手に本書を読ませてみよう。

 翌日から、ゴミの捨て方が確実に変わるはずだ。
________________________________

■「このゴミは収集できません」概要



 著者・滝沢秀一の本業は、お笑い芸人だ。
 しかし子どもができたため、何としてでも定収入を得なくてはならない。
 出産費用も数十万円かかる。
 
 すでに30代半ばだった著者は、仕事探しに難航。
 そこで決まったのが、ゴミ清掃の仕事。

41c78717afa30b12ab274bbaddae04bb_s.jpg


 「これならできる!」と気楽に飛び込んだ世界だが、とんでもない誤解と判明。
 人間社会のあらゆる面や、人間の未来がまざまざと見える、深い・・・深い世界だった。
 ____________________________

■「このゴミは収集できません」感想



 本書には大きなメリットがある。
 それは「ゴミの分別が格段にラクに、楽しくなる」ということだ。

 ゴミをしっかり分別しないことで、どんな問題が起こるか。
 分別をしないと、ゴミ清掃員はもちろん、「あなた」にどんなリスクがあるか。
 
 本書はゴミ分別の重要性を、机上の空論ではなく「現場の生の声」で書いているので、説得力が爆発的。
 一度まとめたゴミでも、さらに厳しく「分けなくちゃ!」「チェックしなくちゃ!」という気にさせられる。

 しかも文章が楽しいものだから、ゴミの分別まで何だか楽しい。

 「こうしてきちんと分ければ、滝沢さんのような清掃員さんが、少しでも楽になれるかも」
 「ちょっと面倒と思っても、少しずつ心がければ、地域も子どもも私の身も守ることができるんだ」と、ルンルンしながらゴミの分別ができてしまうのだ。

 以前から、ゴミの分別の重要性は、各種メディアが口を酸っぱくして説いている。 

 しかしなかなか徹底されないのは、「自分のこととして受け止められないから」。

 「プラゴミを分けないことで海の動物たちが・・・」「ダイオキシンの発生が」と言われると、「ゴミによる影響」がはるか遠くに感じられ、なかなか分別を徹底できない。

 だが滝沢さんのエッセイは、紛れもなく「家から数分の集積所で起きている影響」。

 極端に言えば、遠くの国で起きている戦争に「何とかしなくちゃ」とは思わないが、目の前で誰かが倒れていたら「助けなくちゃ!」と思うような感じ。

 毎日のように見ている清掃員の「生の声」を知ると、本気で「徹底的に分別しよう」という気にさせられるのだ。

 寝っ転がってスイスイ読めるライトなノリの文章なのに、得られるものは莫大。

 本書を読めば、ゴミ問題について今度こそ真剣に考えるようになるだろう。

9f1c007ec0ece2d0d0570e40e43069f2_s.jpg


 とりあえず明日出すゴミを分別分別。
 
 さらに分別をラクに楽しくしたいなら、ゴミ出しの後に本書を買うべし。

 読んだ後は、リビングのテーブルにそっと置いておくのがおすすめ。

 家族で楽しく読めるので、パートナーやお子さんも見違えるほど綺麗に分別するようになるだろう。

詳細情報・ご購入はこちら↓
関連記事
プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

最新記事
シンプルアーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QR

書評・レビュー ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
カテゴリ
広告
記事更新情報
リンク
広告