「もうひとつのワンダー」でジュリアンのその後を知れば「ワンダー」の良さがもっとわかる!

評価:★★★★★

「ジュリアン、人生の素晴らしさはね、ときにまちがいを正せるってことなんだ。」
(本文引用)
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 現在、映画公開中の「ワンダー」。

 本編「ワンダー」を読んだ方は、こんなことを気にしているのでは?

 「ジュリアンはどうしたんだろう」

 ジュリアンはオーガストを執拗にいじめた男の子。

 母親もやや問題のある人で、ちょっと救いのない状態のまま本編は終わります。

 本書「もうひとつのワンダー」は、ジュリアン一家の「その後」を描いた物語。

 ジュリアンの心、そしてジュリアンを変えた「ある事実」を知れば、もっと「ワンダー」が面白くなりますよ。


  

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■「もうひとつのワンダー」あらすじ



 ジュリアンはオーガストへのいじめがばれ、先生方に厳しく叱責されることに。
 しかしジュリアンは、それの何が悪いのかなかなか把握できない様子。

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 それに輪をかけて、ジュリアンの父母がなかなか非を認めず、学校側との話し合いは泥沼化。
 ジュリアンの母は「もうこんな学校には行かせられない」と、転校を決めます。
 
 先生方は、この展開に落胆。

 ジュリアンの行為がいかに卑劣で、人としてやってはいけないことであるか。

 ついにそれがわからないまま、「ジュリアンが転校すれば良し」となったことに、激しい憤怒と悲しみ、諦めを感じます。

 ジュリアンは学校を移るまでの間、祖母の家に預けられますが、そこで驚きの事実が発覚。

 ジュリアン、母、そして父親までもが大きく改心することになるのですが・・・?
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■「もうひとつのワンダー」感想



 本書はジュリアンの他、クリストファーやシャーロットの物語も掲載。
 
 女の子の友情に悩む人は、シャーロットの物語がおすすめです。

 でも本書の肝は、やはりジュリアンの物語。

 ジュリアンがなぜオーガストをいじめつづけたのか、ジュリアンの母親がなぜ「ジュリアンの非道な行動」を正当化しつづけたのか。
 
 その理由が本書で明らかになります。
 
 いじめは、いじめる子が絶対に悪いし、弱いものいじめをして良い理由などこの世にはありません。

 でも本書を読むと、1分でも1秒でもいいから、「いじめる側」の気持ちに耳を傾けなければならない・・・心からそう思います。

 本書を読むかぎり、いじめっ子って「何が悪いのかわからない」場合が多いのかな?と感じます。

 擁護するわけではありませんが、「言って良いことと悪いことの区別をつけること」や、「他人の気持ちを俯瞰すること」を教えてもらうことなく大きくなっちゃったのかな、と。

 あとはそう、他人から本当に優しくされた経験がなかったのかな、とも。

 だからこそ、いじめっ子の気持ちに一度せいいっぱい寄り添うことは重要なんですね。

 「人の温かさ」に触れてやっと、「自分の行ないの非道さ」を知ることができる。
 人は与えられないと、授けることはできない。
 
 そんなことを、ジュリアンの心の変化から学ぶことができます。

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 ジュリアンの祖母が語ったエピソードは、ジュリアン一家の心を変えるのに充分なもの。
 ある意味「衝撃の事実」ですが、これでジュリアンは、一生いじめをすることはないでしょう。

 「ワンダー」のコンセプトは「親切」ですが、「親切」というのは全ての人を救うのだな、と心に大きく響きました。
 (本書を読み、私は三浦綾子著「銃口」を思い出しました。
 「銃口」に描かれる、親切のループは号泣必至!
 興味のある方はぜひお手に取ってみてください。)


 「ワンダー」を読み、ジュリアンのその後が気になっている方。
 いじめの根本的な解決法を、原因からじっくり探りたい方。
 
 ぜひ「もうひとつのワンダー」も読んでみてください。

 私は「ワンダー」より好きです!!
 
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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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