「愛と追憶の泥濘(ぬかるみ)」感想。史上最恐のドロドロ恋愛小説!愛する人をどこまで信じられますか?

評価:★★★★★

 「けっきょく支配するかされるかなんだ、人なんてものは」
(本文引用)
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 「結局ドラマも小説も、ドロドロが面白いよね~」
 「どこかにドロドロ、落ちてないかな~」

 そんな欲求不満をお持ちなら、「愛と追憶の泥濘(ぬかるみ)」が断然おすすめ。

 「やっぱり恋愛小説はドロドロじゃなきゃ!」と、下世話魂が活性化され、一気に元気が出るはずだ。

 なお、読後「人間不信」に陥っても、当方は責任を持たない。
 「何があってもパートナーを信じられる」という自信のある人だけ、ページをめくっていただきたい。
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■「愛と追憶の泥濘」内容



 主人公の莉歩は27歳。


 中学校の図書室で司書をしている。

 恋人の博之は、教育関連企業の営業マン。
 優しくて気が利いて、何よりイケメン。

 莉歩と博之の交際は順調で、結婚に向かってまっしぐら。

 双方の両親も承諾し、障害は何もなかった。
 ただひとつ、博之が抱える「重大な問題」を除いては。

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■「愛と追憶の泥濘」感想



 本書はSNSでも「一気読み」と評判。
 私も夢中になり、歯を磨いてる最中も読んだ。

 なぜ「愛と追憶の泥濘」は、そこまで読者を引き込むのか。

 理由のひとつは、いわゆる泥沼の恋愛劇。
 浮気を疑い、恋人を信じられなくなり、相手を詰問。
 
 ドロドロの恋愛小説の王道パターンだ。

 しかし「愛と追憶の泥濘」の引力は、その先にある。

 物語が進むうちに、善人と悪人、支配者と被支配者、攻撃と守りが徐々に変化。

 いわば「ストーカー被害に遭っている」と訴える人が、実はストーカーだった・・・みたいな。

 善人に感情移入し同情しているうちに、だんだん雲行きがおかしくなり、とんでもない結末へ。

 その展開はさながら、どんでん返しのミステリー小説。

 恋愛小説なのに、「やられた!」「だまされた!」と思わず叫ぶ展開となっている。

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 だから本書は、「何があってもパートナーを信じられる人」だけ読むべき。

 「まともな人」が「まともじゃなかった」
 その真相が明るみになるにつれて、読んでるこっちまで、愛する人を信じられなくなる。

 人生崩壊を避けるなら、本書は読まないほうがいい。

 ※ドラマ化熱望!勝手にキャスティング。
 ●莉歩:田中みな実
 ●博之:斎藤工
 ●曽根原:佐藤二朗
 ●香澄:MEGUMI


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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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