文房具図鑑  山本健太郎

評価:★★★★★超

ペンじくのほとんどがラバーでおおわれている150円とふつうのじく(プラスチック)の100円のバージョンがある。インクは同じなので大量こうにゅうには100円がむく。多色ボールペンなどもある。使う人を選ぶともえるが、最高のボールペンともいえる。
(本文引用。原文ママ)
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 ここ10~20年ぐらいで、最も心震えた一冊。帯に「類なき衝撃作」とあるが、衝撃という意味で言えば、私の人生で最高ランクに位置するであろう。

 ちなみに著者による希望価格は3兆円とのことだが、そこは驚きのプライスダウンで1,500円に。
 そこまで価格を下げるのに、出版社側もさぞかし苦労したであろう。そんな関係者の方々のご尽力により、私も本書を手にすることができたわけだが、何だか申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
 だってこれ、本当に国家予算並みの値段がつけられるスゴ本なのだから!
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 著者は小学6年生の山本健太郎君。幼稚園の頃から漫画を描きつづけている健太郎君は、いつしか文房具の世界に惹きこまれ、約1年かけて100ページ近い文房具図鑑を作り上げた。



 それが本書なわけだが、ページを開いた瞬間に「小学生の描いた自由研究がこうして出版にまで至った」理由がよーくわかる。
 文房具の構造が実によくわかる緻密なイラストと詳細な説明。そして小学生とは思えないような鋭すぎる鑑識眼および分析力と、小学生らしい正直な感想や意見には、文房具メーカーの社員たちもびっくり(各ページ下部に、メーカーの方々の声が掲載されているのだ)。
 文具1つひとつの長所・短所や、特に消費者に訴えたいセールスポイント等をずばりと指摘しており、製作者側の喜ぶ顔や「参ったなあ」と頭をかく様子が目に浮かぶ内容となっている。

 実はこの本、小学生の娘のために買ったのだが、予想外に大人がハマってしまった。
 

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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