国を救った数学少女 ヨナス・ヨナソン
万全を期すためにも、今は恐ろしいほうの見通しに沿って行動するのが最善だと考えた。いずれにしろ、恐ろしいことは今すでに起きているのだから。
(本文引用)
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(本文引用)
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「超エンタメ」「笑激」「ハチャメチャ」・・・「窓から逃げた100歳老人」に続き、こんな言葉で語られる本書だが、結構まじめな本なのではないか。
その荒唐無稽な設定から、著者は楽しそうに笑いながら書いているように思えるかもしれないが、実は瞳の奥に深い祈りの色をたたえながら、真剣に書いているように想像する。
その祈りとは、「世界の平和」。差別、独裁、そして核のない世界を強く祈りながら、机に向かう著者――非常に勝手な妄想だが、なぜかそんな姿が頭に浮かんで仕方がない。
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主人公のノンベコは、南アフリカの貧民街に住む14歳の黒人の少女だ。
彼女は5歳の頃から屎尿処理場で働いており、学校にも行っておらず、文字も読めない。しかし、数学のセンスだけは抜群で、大卒の上司が難儀するような計算も簡単に解いてしまう。
彼女はその後、読書好きな謎の男性の手ほどきで文字を覚え、様々な知識を得るが、ある日交通事故に遭う。
過失はノンベコにあるとされ、彼女は運転手への損害賠償のために刑務所で7年間働くことになるが、実はその運転手は、原子爆弾を爆破させるという国家機密を担う技術者だと知る。
そこから、ノンベコの世界を股に掛ける大激走が始まる。
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本書の注目すべき点は、何と言っても「実在の世界的VIPが、続々とフツーに登場する」ところだ。
その荒唐無稽な設定から、著者は楽しそうに笑いながら書いているように思えるかもしれないが、実は瞳の奥に深い祈りの色をたたえながら、真剣に書いているように想像する。
その祈りとは、「世界の平和」。差別、独裁、そして核のない世界を強く祈りながら、机に向かう著者――非常に勝手な妄想だが、なぜかそんな姿が頭に浮かんで仕方がない。
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主人公のノンベコは、南アフリカの貧民街に住む14歳の黒人の少女だ。
彼女は5歳の頃から屎尿処理場で働いており、学校にも行っておらず、文字も読めない。しかし、数学のセンスだけは抜群で、大卒の上司が難儀するような計算も簡単に解いてしまう。
彼女はその後、読書好きな謎の男性の手ほどきで文字を覚え、様々な知識を得るが、ある日交通事故に遭う。
過失はノンベコにあるとされ、彼女は運転手への損害賠償のために刑務所で7年間働くことになるが、実はその運転手は、原子爆弾を爆破させるという国家機密を担う技術者だと知る。
そこから、ノンベコの世界を股に掛ける大激走が始まる。
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本書の注目すべき点は、何と言っても「実在の世界的VIPが、続々とフツーに登場する」ところだ。