オールド・テロリスト 村上龍
「しかしですね、具体的に、いったいどうやって日本を本当に焼け野原にするおつもりなんですか」(本文引用)
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セキグチは半信半疑で現場に赴くが、特に変わった様子はない。やはり予告は嘘だったのかと立ち去ろうとしたその瞬間、現場は異臭と熱風に包まれる。
気がつけば、黒焦げの死体がいくつも転がっていた。
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タイトルといい表紙といい設定といい、本気とも冗談ともつかないコミカルさを感じさせる。しかしそれ以上に、真面目さがある。
テロを起こす人物と、それを起こさせる世の中。その両者の間に立った時、人はどんな思いを抱くのか。世の中に問題があれば、テロは容認されるのか。
本書は、ややグロテスクでキワモノ的な顔を見せつつ、そのあたりを真摯に伝えている。よって、読後感は意外なほど爽快だ。
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フリーの記者であるセキグチは、ある日、ルポを書くよう依頼される。
内容は、これから行われる“テロ”について。実はNHKに、高齢男性の声でテロ予告があったというのだ。
テロを起こす人物と、それを起こさせる世の中。その両者の間に立った時、人はどんな思いを抱くのか。世の中に問題があれば、テロは容認されるのか。
本書は、ややグロテスクでキワモノ的な顔を見せつつ、そのあたりを真摯に伝えている。よって、読後感は意外なほど爽快だ。
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フリーの記者であるセキグチは、ある日、ルポを書くよう依頼される。
内容は、これから行われる“テロ”について。実はNHKに、高齢男性の声でテロ予告があったというのだ。
セキグチは半信半疑で現場に赴くが、特に変わった様子はない。やはり予告は嘘だったのかと立ち去ろうとしたその瞬間、現場は異臭と熱風に包まれる。
気がつけば、黒焦げの死体がいくつも転がっていた。