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ワンオクライブの日にこの本を読めて良かった!「続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」

 4月4日に、ONE OK ROCKのライブに行きました!

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 まだドームツアーの途中なのでセットリスト等については触れませんが、一言、「サイッコー!」でした。

 これからLIVEに行かれる方、思いっきり暴れて泣いてください。

 さて、そんな暑い!熱い!一日に読んだのがこの本。
 「続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」。



 第一弾が非常に面白かったので、書店で見かけて即購入。

 読んだらもうね、ジッとしてはいられませんよ。
 
 なぜなら本書に登場する方たちのモットーは、全員共通して「面白そうなことをやる」「好きなことをやる」「人と違うことをやる」なのだから。
 
 本書を読み、ワンオクのライブを観たら、「世界で一人しかいない自分が『面白い!』と思うことをとことんやってやろう!」というパワーがみなぎってきました。

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 「続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」に登場するのは、池田理代子、平田オリザ、彬子女王、大隅良典の4名。
 
 彼らの講演のナビゲーターは、前作にひきつづき永田和宏氏が務めます。

 漫画家として名声を確立した後、47歳で音大に一般入試で入った池田理代子氏。
 高校時代に自転車で世界一周をし、その経験から「わかりあえないコミュニケーションの面白さ」を学んだ平田オリザ氏。
 自分にしかできない研究でノーベル賞を獲った大隅氏・・・。

 皆、世間の常識やリスクへの恐怖などをものともせず、自分の望む人生を思いっ切り生きています。

 なかでも面白く読んだのが、彬子女王。
 女性皇族で初めて博士号をとったプリンセスの講演テーマは「石橋を適当に渡る」。

 やむごとなきご身分の方にしては、ざっくばらんなタイトルに少々驚きますが、彬子女王の話は普通に読んで実に面白い!
 皇族であっても、「自分の人生をできるかぎり楽しもう」という気持ちは、民間人と同じなのだな・・・と不思議な感動が押し寄せました。
 
 オックスフォード大学で、コミュニケーションに苦しんだ日々。
 その経験を糧に、日本文化を伝える活動に情熱を傾ける現在・・・ウィットに富んだトークからあふれる「好きなこと、面白いことをとことんやるパワー」には圧倒されます。

 そんなチャーミングなプリンセスぶりがうかがえるのは、この一節。
 

立場上、行動や言動に制限があるぶん、自分の気持ちにだけは正直でいたいと思うのです。
 ある時、 「ほんまに私は組織のコマになれへん人間やねんな」と自嘲気味に話しておりましたところ、仲の良い京都府警の方に、「彬子さまを組織のコマにしようとする発想自体が間違ってますから」と言われ、そのように思ってくれる人もいるんやなと救われる思いがいたしました。



 本書に登場する方々は、彬子女王に限らず「組織のコマになれへんな」と言いたくなる人ばかり。
 組織のコマになるのは悪いことではありません。
 でもたとえいつもはコマになっていても、「自分が自分である時間、自分が自分でしかいられない時間」を必ず持っていたい・・・彼らの話を読んでいると、そう思わずにはいられません。

 「自分はいったい何者なんだろう?」
 「何のために生まれてきたんだろう?」
 
 そんな虚しさが頭をよぎったら、ぜひ読んで欲しい一冊。

 自分の人生を生きる術が、きっと見つかります。

 そういえば、ワンオクの曲も「自分をごまかしてると、生きてる意味がない」といった歌詞が多いなー。

 「続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」とワンオクのライブ。

 二つの相乗効果で、「努努」な日々を過ごすことができ幸せです♪
 
 
 

「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」。あのスーパースターにも不安な「あの頃」があった。山中伸弥・羽生善治・是枝裕和・山極壽一・永田和宏

評価:★★★★★

 何か物事に挑戦していくとき、ただ結果だけを求めていると、どうしてもうまくいかなくて、苦しくなってしまうことがあります。ですから、そのプロセスの中で、「ああ、これってすごい! おもしろい!」とか、「やる価値があるなあ」といった感動を見つけられるかどうか。それが、挑戦し続けていくときの大きな原動力になると思います。
(羽生善治氏の講演より)
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 人生は1人ひとり違う――当然のことですが、何て素晴らしいことだろう。

 本書を読み、「1人に1つ、自分だけの人生がある」ということに気づき、心が震えました。

 「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」に登場するのは、皆さん各界のスーパースターですが、誰も自分をスーパースターなどとは思っていないことでしょう。

 ただ、自分の人生を懸命に生きた結果が、世に出やすい種類の仕事に結びついていた――本書を読み、そんな印象を持ちました。

 世界に1人しかいない私、そんな私の人生はたった1つ、そのたった1つの人生を生きられるのは私しかいない。



 「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」は、改めてそんなことに気づかせてくれる素敵な一冊です。

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文系の壁   養老孟司

森 「あなたの気持ちはわからないけれど、味方になることならできますよ」とか、「気持ちはよくわかるけれど、味方にはなれない」という場合は、どうしたら良いのでしょうね(笑)
(本文引用)
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 「私って、こんなに不自由な世界に生きてたんだ!?」
 悲鳴とともに、そんな言葉を吐いてしまった。

 本書は、「理科系の思考で、文科系とされる問題を考えたらどうなるか」をベースとした対談集。
 もはや「“壁”といえばベルリンか養老孟司」ともいわれる「壁」の巨匠が暴く、「文系の壁」とはいかに?
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 養老先生と対談するのは、工学博士や医学博士、科学系の記者などいずれも“理科系”の専門家だ。
 そこで語られる「文系の特徴」を総括すると、「前提を考えないことで、楽に世の中を渡っていく」ことだ。



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すごい人のすごい話 荒俣宏

 竹村 もしかしたら、われわれの体のなかに、「浅草へ行け」という遺伝子が組み込まれているのかも・・・・・・(笑)。
荒俣 まだ幕府の仕掛けた街づくりをやらされていたのか!(笑)

(本文引用)
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 久しぶりに、脳みそが根底からかき回された。かき回されたと言おうか、盛大に壊されて建て直されたと言おうか。
 とりあえず、この本を読む前と読んだ後とでは、脳が大きく変わっている(であろう)ことは間違いない。
 
 博覧強記の代名詞・荒俣宏氏が、各界の泰斗に突撃した対談集「すごい人のすごい話」
 これは「すごい」と関心するだけでなく、ワハハと笑えてホロリと泣けて、時にズッコケもする、心の簡単洗浄丸のような一冊だ。
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 本書に収められている対談テーマは、実にバラエティ豊富だ。
 土地から江戸時代を見つめ、ストレスのない都市生活法を唱え、ウイルスやハゲとの飽くなき闘いを考察する。


 さらにハゼ研究から天皇陛下の横顔に触れたかと思えば、歌謡曲、漫画、オランウータンに思いを馳せ、最後は人生の終え方まで言及していく。
 どれもこれも肩の力の抜けた“雑談”といった風なのだが、内容は深く衝撃的。読み進めるうちに、いかに自分が凝り固まった考え方をしていたかに気づかされる。

 なかでも目を見張ったのが、第1回「竹村公太郎さんと楽しむ土地からの発想」だ。
 竹村氏は、大学で土木工学を学んだ後に建設省に入省。そこでダム・河川事業に従事し国交省退官後、現在は財団法人リバーフロント研究所で代表理事を務めている。
 そんな河川行政マンが語る「土地から読む日本史」が、もうたまらなく面白い。
 
 水はけの悪い関東平野を洪水から救った徳川家康の功績に端を発し、地形や河川から、時の大名の鋭さを説いていく。
 どれも実に新鮮な見解なのだが、なかでも唸ったのが赤穂浪士の謎だ(そういえばもうそんな季節ですね)。

 竹村氏曰く、赤穂浪士の主要メンバー16人が潜伏していた麹町は、旗本屋敷や徳川御三家が並んでおり、当時最も警護が厳しい場所だったという。そこでまず謎がひとつ。 

「果たしてそんな場所へ、テロリストが一六人も隠れていられただろうか」

 さらに謎がもうひとつ。吉良邸はもともと内堀の一等地にあったにもかかわらず、討ち入りの数ヶ月前にジメジメした隅田川東岸に移されている。
 竹村氏は、これを幕府の指示によるものに違いないと説き、「赤穂浪士は幕府にバックアップされて仇討ちをしたとしか思えない」と言う。

 さらに、竹村氏は浮世絵に描かれる河川と人々の様子から、幕府の隠された目論見を次々と解き明かしていく。 なかでも吉原遊郭に向かう男たちの絵を例にとり、「もろい堤防を男たちに踏み固めさせた」とする見解には驚き大笑いしつつも、妙に納得。同じ歴史でも、専門分野によって色んな見方ができるものだなぁと、感動すら覚えた。

 このように、本書に登場する対談は、固定観念を実に気持ち良く打破してくれるのだ。

 それは学問だけに限らない。
 救命救急センターの医師が語る人生の終え方、脚本家がお遍路を通じて語る夫婦のあり方などは、「生死」に対する固定観念を覆すものだ。
 満足できる生き方・死に方とは何だろう。自分にとって本当にかけがえのないものとは何だろう。私は今まで、無駄に何かと闘って闘って闘いすぎてはこなかったか?生命や人間と向き合う権威達による話は、そんなことを考えさせ、ふっと心を軽くする。

 そして気づく。「すごい人」とは、普通の人を緊張させるのではなく、緩和させるのだと。

 心や体がこわばり身動きがとれなくなりそうな時に、ぜひ読んでほしい。骨の髄から全身もみほぐされ、世界がグーンと面白く見えてくること請け合いだ。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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