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「いやでも物理が面白くなる」で、いやでも世界が楽しくなる!なぜ肉屋の肉はおいしそうに見えるの?

 私は当初、家に帰るまでのあいだに(たいした時間は経っていないのだが)、肉の鮮度が落ちるのだと思っていた。
 しかし、物理学をちょっと勉強したいまは、そうではないことを知っている。

(本文引用)
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 「物理を知ると、生きるのがこんなに楽しくなるの!?」

私は人生で初めて、物理を専攻しなかったことを悔いました。そう、とても強く・・・。

物理を知ると、動物園もお肉屋さんも交差点も、目に映るものすべてがガラリと変化。

パンダもシマウマも、実は白黒ではない。
あんなにおいしそうに見えた、肉屋のお肉。家で「?」なのは当たり前。
国も民族も違っても、「止まれ」が「赤」なのは「人間だから」。

これを聞いて「な~んだ。そんなことか」と思う人もいるかもしれません。


「『止まれ』が『赤』なのは、目立つからでしょ?それぐらい知ってるよ」と言われちゃうかもしれません。

でも「目立つから」だけではない、「もう一歩踏み込んだ理由」がわかったら、ワクワクすると思いませんか?

「止まれ」が「赤」である、ホントにホントの理由。
お肉屋さんの肉が、家だと「あれ?」の理由。
そして、あのかわいいパンダが「白黒じゃない」理由。

物理を知れば、「知りたくなかった、知ってはいけない真実」が丸わかり。

「いやでも物理が面白くなる」は、いやでも世の中が面白くなる一冊です。

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「日本のスゴイ科学者」感想。「ノーベル賞の研究はどんなところがすごいの?」聞くに聞けない科学の秘密まるわかり。

★こんな人におすすめ!

●ノーベル賞受賞研究の「どこがスゴイのか」を知りたい人。
●医療・科学技術のしくみを、初歩から理解したい人。
●「世紀の発見の裏側」を知りたい人。
●小中学生のお子さんをお持ちの人。
●子どもに「いろんなことに興味を持ってほしい」と思ってる人。

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 「うまくいかない方が実は楽しいし、それが成功につながるんです」
(吉野彰先生のインタビューより)
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 「ノーベル賞をとった研究はすごい」
 それは十分わかってる。

 でも残念なことに、私は「ノーベル賞をとった研究の、どこがすごいのか」がわからなかった。
 要するに「無知」なのである。

 だから本書の存在を知ったとき、私はすぐに飛びついた。

 何しろ小学生にもわかる説明で、最先端の研究が29個もわかってしまうというのだ。

 実際に読んでみて、「買って正解」と大満足。
 
 文章と図解で、内容が脳にしみこむしみこむ。

  
 「免疫って何?」「リチウム電池は、どんなところがすごいの?」「あの薬は、どんなところが画期的なの?」

 わかっていそうでわからなかったこと、聞きたいけれど聞けなかったこと。
 そんな科学技術の「根っこのところ」が、40代のしなびた脳でもグイグイ理解できるように書かれている。

 ノーベル賞の話が出たとき、「あの研究はね・・・」と本書の受け売りで話してみよう。
 学校や会社、居酒屋などで「尊敬のまなざしを集めること」間違いなしだ。

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「ロウソクの科学」はなぜノーベル賞受賞者を生み出すのか。ファラデーの最後の言葉で理由がわかった!

評価:★★★★★

 何か一つの結果を見たとき、ことにそれがこれまでとちがうものであったとき、皆さんは、「何が原因だろうか。何でそんなことがおこるのだろうか」と、疑問を持つことを、いつでもお忘れないことを希望いたします。(「ロウソクの科学」原作 本文引用)
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 「ロウソクの科学」は、今いちばん熱い科学本。

 なぜならノーベル受賞者の「原点」となった本だから。
 ノーベル化学賞受賞者・吉野彰先生が「理科が好きになったきっかけ」として、「ロウソクの科学」を挙げているのだ。

 実は本書の影響を受けたのは、吉野先生だけではない。

 ノーベル生理学・医学賞受賞者、大隅良典先生も「科学者を志すきっかけ」として「ロウソクの科学」を紹介。

 「ロウソクの科学」は「ノーベル賞のもと」と言っても過言ではない、人類史上最高峰の科学本なのだ。


 そこで私は、さっそく「ロウソクの科学」を購入。

 実際に読んで驚いたのは、最後の言葉。

 ファラデーが人々に残した言葉こそ、まさに「ノーベル賞の原点」。
 
 「ロウソクの科学」を読んだ人が、ノーベル賞を受賞するのは至極自然なことだったのだ。

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「日常にひそむうつくしい数学」。「ハチの巣が六角形」の理由に驚愕!四角形じゃハチは滅亡するかも。

評価:★★★★★

 みなさんが部屋の形についてハチから相談されたとすると、どんな形を勧めますか?
(本文引用)
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 カプセルホテルは四角形。
 人間が「ハチの巣」のように過ごすのなら、やはり四角形になるのだろう。

 もし私がハチから「どんな部屋がいいですかね~」と聞かれたら、「まあ、無難に四角形ですかね」と答えることだろう。

 しかし実際に、ハチさんに「四角形のハチの巣」を提供したら、おそらくハチはめちゃくちゃ困る。
 絶滅レベルで困る。

 「六角形じゃなきゃ困るんだよ!」と憤るか、六角形の物件を紹介した不動産屋に乗り換えてしまうことだろう。


 なぜハチの巣は六角形じゃなければいけないのか。
 
 「日常にひそむうつくしい数学」は、人間界・自然界にひそむ「数の裏事情」をスッキリ解明。

 たとえ嫌いになろうと、私たちが数学に支えられて生きていることに変わりはありません。


 そう、生きとし生けるものは「数に隠されたもっともな事情」で、生命をつないでいたのだ!

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「キリン解剖記」感想。キリンが死んだら全予定キャンセル!熱すぎる研究者が世紀の発見をした秘密とは?

評価:★★★★★

「本当に面白い研究テーマって、凡人の俺らが、考えて考えて考えて、それこそノイローゼになるくらい考え抜いた後、更にその一歩先にあるんじゃないかなあ」
(本文引用)
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 首の骨が8個あった。
 そう聞いたら、誰もがビックリするだろう。

 だって小さい頃から「哺乳類の首の骨は7個」と教えられたから。

 学習漫画「からだのひみつ」なんかを読むと、主人公のケンちゃんの首と、キリンの首が並べられ、「ホ~ラ、どちらも首の骨は7つなんだよ」という絵が描かれている。

 もはや「哺乳類の首の骨は7個」というのは、地動説と同じぐらい「ジョーシキ」だったのだ。

 ところがここへきて、天動説登場。
 逆コペルニクス的転回といおうか。
 
 何と「キリンの首の骨は8個ある」とわかったのだ!


 そんな大発見をしたのは、若き女性研究者。
 キリンと共に生き、キリンのためなら全予定キャンセルも辞さない研究者は、どうやって「キリンの首の骨8個説」に到達したのか。

 世紀の発見の裏側が、今ここに明かされる!
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■「キリン解剖記」内容



 著者・郡司芽久氏は、世界でも珍しい“キリン博士”。

 東京大学入学後、「大好きなものを仕事にしたい」と開眼。
 子どもの頃からキリンが好きだったことを思い出す。

 ゼミで動物の遺体を解剖するなかで、著者はドキドキしながら教授に伝える。
 

「キリンの研究がしたいんです」



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 その2か月後、著者の運命を決める「1通のメール」が届く。

 差出人はゼミの教授。

 動物園で亡くなったキリンを総合研究博物館に運び、解体作業をするとのこと。
 メールの最後には、こう書かれていた。 
 

「時間のある方は、心して待っていてください」


 その瞬間、世紀の発見への歯車がガタリと動き出す。
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■「キリン解剖記」感想



 「科学の発見」について、固定観念をそっくり覆された。

 そもそも「キリンの首の骨8個説」という時点で、常識を超越した本であることは明白。

 さらに本書を読むと「今まで考えもしなかったこと」に気づき、ハッと目が覚める。

 たとえば「首の骨の定義」なんて、深く考えたことはなかった。

 本書を読むと、そんな「自分の甘さ」に仰天。
 「そうか! 首の骨ってそういう風に捉えるんだ!」と、目からウロコがボロボロ。
 「今まで、首の骨の定義なんて考えたこともなかったな~。言われてみればそうだな~」と、思わず首や胴体をグルグル動かしてしまった。

 さらに本書を読むと、「科学の発見の意外な裏側」も知ることができる。

 見つけた筋肉に「自分で名前をつけちゃう」という発想には、「ええっっ?」と二度見。
 とにかく科学的研究には、「思い込み」は禁物。
 
 見つけたら「これは●●だから、××なはず」という発想はバッサリ排除。
 「自分で名前をつけちゃえば?」という自由すぎる発想が、科学の進歩を支えてきたのである。

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 思えば世の中には、「従来の常識を覆した発見」があふれている。
 「キリンの首の骨8個」もそうだが、世の中の「世紀の発見」は、驚きの「柔軟発想」から生まれているのだ。

 「おわりに」では、博物館に根付く「3つの無」を公開。

 世紀の発見を生む「3つの無」。
 私は科学者ではないが、いざとなったらこの「3つの無」を思い出し、のびやかに生きていきたい。

 その先にはきっと、思いもよらない「希望の光」が待っている。

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中野信子「キレる!」。上司のいじめで出社拒否。被害者が試した「仰天の克服法」とは?

評価:★★★★★

 “私はカモにはなりません”という姿勢を見せるだけでよいのです。
(本文引用)
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 もう世の中の人間関係全ては、中野信子さんに任せておけばいいんじゃないか。
 「キレる!」を読み、心底そう思った。
 
 人間関係に悩んだら、もうあれこれ本を買う必要なし。

 いじめ・嫉妬・セクハラ・パワハラ・DV・暴走老人・・・。

 中野信子氏の本は一挙解決のオールインワン。 
 さながらシミ・シワ・たるみ・くすみ全部解決できる、ハイスペックエイジングケアコスメ。

 今、目の前にいじめ・ハラスメント・理不尽な暴力に悩んでいる人がいたら、私は迷わず本書をスッと差し出す。


 「よーしわかった! とにかくこれさえ読んどきゃ一発で解決するから!」と押し付けるようにして本書を渡し、ササーッと自転車に乗って帰ることだろう。
 (だって「借りたら悪い」なんて思っちゃって、返却されたら解決できないもん。ほら、人間関係に悩む人って、基本的に「いい人」だから)

 パワハラ・セクハラに悩んでいませんか?
 何かとつっかかってくる人が、身近にいませんか?
 無理難題を押し付けてくる人がいませんか?
 「もしかして自分、バカにされてる?」とモヤモヤしていませんか?

 そしてそれらに対して、「自分が悪い」なんて思っていませんか?

 はい、そう思ってる時点でアウト。
 あなたは決して悪くない。
 相手は「自分が悪い」と思い込んじゃう「よい人」を、独特の嗅覚でかぎつけ、いじめているだけなのだ。
 だから繰り返す言うが、あなたは悪くないのだ。

 さてそこからどうするかは、本書をぜひ参考に。
 あなたはずばり、キレていい。怒っていい。

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 ではどうすれば、今後の人間関係を円滑にする「キレ方」ができるのか。

 「キレる!」では、あなたの人生をウンと楽にする「上手なキレ方」をとびきり詳しく、具体的に伝授する。
 
 しっかし、こんな方法があったとはねぇ・・・(ビックリビックリ)。
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■「キレる!」内容



 本書はずばり「キレることで、キレられないようにする」本。
 
 さまざまなハラスメントやマウンティング、クレームに対し「上手にキレる」ことで、自分の尊厳を維持。

 なおかつ相手とギクシャクすることなく、円滑な人間関係に調節していく「秘技」が、これでもかと紹介されている。

 さらに賢くキレれば、人生は上々に。

 有能な社員、著名な研究者、そして毎日見ない日はないほどの人気芸能人。

 彼らはみんな賢くキレることで、実績・人間性ともに評価を上げている。

 さてでは、どうすれば自分の人生を上昇させる「キレ方」ができるのか。
 
 本書ではシチュエーション別に、「人生を変える、キレる一言」を紹介していく。
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■「キレる!」感想



 本書最大の魅力は、「あなたは怒っていい」と言ってくれることだ。

 人間関係の本や人生相談は、たいてい、怒ることを許してくれない。
 「怒りを鎮める方法」が挙げられていたり、「怒ったら相手と同じ土俵に上がる」と言われたり。

 私はそういう回答を読むたびに、不満が残った。

 はっきり言って、いじめる相手というのは、そういう高潔な人をねらっていじめてくる。
 そんな対処法が通じるような人は、そもそも人をいじめないのだ。
 
 だから本書は、ぜひとも読みたい一冊。
 「いじめる人の頭ン中」を脳科学の視点から緻密に分析。

 「いじめる人の脳内物質・脳内状態」に応じ、見事な切り替えし法=「賢くキレる方法」を提示。
 何をしてもダメだった「いじめ解決」を、切り返す・・・というか「キレ返す」ことで、今度こそ根本解決に導くのだ。

 たとえば中野氏は、いじめられやすいかいじめられにくいかは、「こう言えるか・こう思えるかどうか」で決まると断言。

 「確かにその通りだけど、お前に言われる筋合いねーよ」


 「私、呼び捨てにされるのが嫌いなんですよね」



 さらに

「それって犯罪だよ」

と言うだけでも、効果てきめんだと言う。

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 またセクハラ男性に対するキレ返しは、見事な上級テク。
 詳しくは本書をお読みいただくとして、言えば相手はおとなしくなること間違いなし。

 周囲からも一目おかれる存在となるだろう。

 本書ではとにかく、いじめる相手を一発で黙らせる技が次々公開されているが、最も驚き、目からウロコがボロボロ落ちまくったのが、このエピソード。

 ある人は上司のいじめがひどく、会社に行くのがつらくなってしまった。

 そこで試したのが「系統的脱感作法」。

 まずは会社の前まで行き、次は会社の前を歩いてみて、ついに社内に。
 段階的に会社にはいり、かの上司とすれ違った瞬間、試した方法とは?

 その方法を試した結果、相談者は会社に戻れるようになったという。

 ちなみにこの方法、上司に復讐したわけではない。
 「えっ? こんなことで?」と驚くような「やんわりとした方法」なのに、効果抜群。
 
 結論から言うと、ある一言・ある行動を「1つ」することで、「あなたと自分は対等だ」と示したのである。

 このような方法は、スピリチュアルな本や、きれいごとばかりの人生相談では、まず出てこない。

 脳科学的視点から語られる本だからこそ、中野信子の本だからこそ、こんな魔法が飛び出してくるのだ。

 今現在、顔を見るだけで震えがくる相手がいるなら、思い切って試していただきたい。
 
 誰かにいいように利用され、サンドバッグにされ、心を削られているあなた。

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 今すぐキレて、解決すべき。

 上手いキレ方は全て、本書が具体的に教えてくれる。
 
 本書を読み、あなたの人生が明るくなることを、心から願っている。

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本書で、中野信子さんがおすすめしている本。
うまい「キレ方・切り返し方」の参考になると大絶賛!
「キレる!」と一緒にぜひ。

「ルポ 人は科学が苦手」。子育ての世代間ギャップに悩む人必読!わかってもらう秘策とは?

評価:★★★★★

 たしかに「酸化現象」で間違いはないが、その答えで伝わるのは、炎についての理解ではなく、「その先生が子どもの目線で物事を考えていない」ということではないだろうか。
(本文引用)
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 「子どもを抱っこしてたら、義母に『抱き癖がつく』といわれた」
 「アレルギーだから卵を食べさせないで!って言ってるのに、おじいちゃんが『単なる好き嫌いだ』と言って食べさせようとする」
 「母が『はしかや水ぼうそうは、人からうつるのが一番!』と言って、ワクチンを打たせないようにする」

 子育てで、こんな悩みを抱える人、多いのではないだろうか。

 そんな「世代間ギャップ」でイライラしている人に、本書はおすすめ。

 つらいことを言うようだが、いくら「科学的に正しいこと」を伝えてもムダ。

 どうやら人間、科学的なことについては、とんと聴く耳をもたないらしい。
 「今の育児はこうなんだよ」「母子手帳にも書いてあるよ」と言っても、相手の脳は盛大にはじきとばしている可能性が高いのだ。

 
 だからといって放置はできない。
 わが子を守るためにも、自分を守るためにも、「科学的に誤っているもの」「誤解・偏見・思い込みでママを苦しめるもの」は、できるだけ正していきたいものだ。

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 ならば今すぐ、本書を読もう。
 「サイエンス本? しかも米国云々って書いてあるけど、何の参考になるの?」と思うかもしれない。

 だが本書には、「育児の世代間ギャップストレス」を解消させるヒントが詰まっている。

 今度こそ「今の育児の常識」「科学的に正しいとされていること」を、「わかってくれない人」に伝えることができるだろう。
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■「人は科学が苦手」内容



 本書のタイトルは「アメリカ『科学不信』の現場から」。

 著者は理系出身の科学記者。
 特派員として米国で取材することになり、「最先端の科学に触れられる!」とワクワク。

 ところが現地で見た米国は、イメージと正反対。

 いまだに進化論を否定する人は数知れず。
 「地球は平ら」「地球が生まれたのは6000年前」と堂々と語る人もあちこちに。
 さらに「地球温暖化などない」「あったとしても人間のせいではない」と言い張る人物が、大統領に当選してしまったのだ。

 なぜここまで米国で、科学不信が起きているのか。

 その理由は、学歴の有無でも、知識の有無でも、教養の有無でもない、ある厄介な「人間の特質」だった。

 はて、どうすればそれを打ち破ることができるのか?
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■「人は科学が苦手」感想



 もっと堅苦しい内容かな?読み切れるかな?と不安だったが、すぐ引き込まれ一気読み。
 
 著者の人柄なのであろうか。
 固定観念をグルリと覆す結論が、非常に読みやすく柔和な筆致で書かれている。

 だから心から素直に「面白~い!楽し~い!」とパクパクスイスイ読めた。

 さて本書の魅力は、先述したように「固定観念を根底からひっくり返してくれること」だ。

 「科学的なことを信じない」と聞くと、一見「学歴が低い」「知識がない」と思いがちだ。
 
 ところがこれが全く違う。
 何と調査の結果、「知識が増えるほど科学不信を引き起こす」という事実が判明したのである。

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 実は人間は「思考」「気持ち」に、実に左右されやすい生き物。
 支持政党が「間違った科学知識」を高らかに訴えると、高学歴・科学的知識が豊富な人ほど、そちらになびきやすくなる。

 トランプ大統領の政党を支持していれば、科学的豊富でも一流大学を出ていても、「地球温暖化などない」という思考に。
 それどころか、知識豊富で学歴が高い人ほど、頑なに「地球温暖化などない」と思いこむようになるのだ。

 また面白いことに、この科学不信、何から何まで同様の現象を起こすわけではない。
 「この軟膏は効くか・効かないか」という話になると、科学不信はなりをひそめ、冷静に効果を判断。

 ところが地球温暖化や銃規制など「政治的な話」になると、途端に科学的思考がショート。
 「軟膏の効果」では、あれほど正しい判断をしていた人々が、誤った判断をしてしまうのだ。

 ではどうすれば、科学的に正しい知識を吸収し、冷静に判断できるようになるのか。
 どうすれば、科学的エビデンスが明確な事柄を、相手に伝えることができるのか。

 そのカギは「対話」だと、著者は主張。
 なぜなら科学不信を起こす思考は、知識の有無ではなく、「その人の思い」に原因があるからだ。

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 たとえば「思いが科学思考を狂わせる」例として、ある会社社長の話が興味深い。
 
 アラバマ州で石炭採掘会社を営む彼は、反オバマのトランプ支持派。
 それには、彼のある思いがあった。

 地球温暖化対策として石炭生産が規制され、炭鉱閉鎖に追い込まれたのだ。

 そんな彼にとってトランプは救世主。
 地球温暖化を疑い、環境規制をゆるくするトランプ氏の施策は、彼の生活に希望を与えるものだったのだ。

 このエピソードからもわかるように、科学不信は「知識・教養・学歴の有無」ではない。
 すべては「思い」から発していると言ってよい。

 だから大切なのは、相手との対話。
 「知識・学歴がない」などと勝手に思い込んだり、見下したりするのはNG。

 相手を説得するのではなく、相手の思いをきちんと飲み込み、対話をして信頼・絆を深めることで、ようやく「科学的に正しいこと」を伝えられるのだ。

 その対話の重要性を訴えるラストには、思わず涙。
 
 特に本文最終ページの「3行」は、壁に貼っておきたい至言。

 「科学的に正しいこと」がどうしてもわかってもらえない場合、この3行を思い出せば、一気に壁を突破できるだろう。

 だから本書は、育児の世代間ギャップ解消におすすめ。

 何度言ってもわかってくれない・・・そう思ったら深呼吸して、「相手の思い」にゆっくり耳を傾けてはいかがだろうか。
                                             
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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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