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スマホ育児、読書感想文・・・育児の謎がこれでわかる!「パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学」池谷裕二

評価:★★★★★

 人は「人」として育てられることによって「人」になることは明らかです。
(本文引用)
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 「なぜスマホ育児はいけないの?」
 「なぜ読書感想文を書かなければいけないの?」


 子育てをしていると、色々な疑問がわきますよね。

 そんな時には、この一冊。
 脳研究の権威・池谷裕二さんが、ご自身のお嬢さんの成長を通して、子どもの脳をディープに語ります。

 本書を読み、私自身、子どもへの向き合い方が変わりました

 たとえば、私は本書を読んで以来、子どもの話を全神経を集中させて聞くようになりました。
 (それまでは結構、適当に聞いていた・・・)

 そして、子どもの話に対する反応を、1.5倍大きくするようにしました(この1.5倍というのは、別に本書に書いてあるわけでなありません。何となくの目安です)



 なぜなら人間の脳は、インプットよりアウトプットのほうが大切だから!
 私が一生懸命話を聞けば、子どもは目を輝かせ、どんどんアウトプットをしてくれます。

 その結実は何年後か何十年後かわかりません。
 でも、とりあえず子どもとの時間が楽しくなったのは事実。
 脳に良さそうで、親子の時間が楽しくなるなら言うことないですよね。

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 そしてこの「インプット<アウトプット」の法則は、読書感想文の宿題にも通じますよね。

 読書感想文は、アウトプットの最たるもの。
 本書を通じて「脳への有効性」がわかれば、読書感想文が宿題に出る理由が見えてきます。

 というわけで、この「パパは脳研究者」、わが家では非常に役に立っています。
 本書はお子さんの4歳までの成長を追っていますが、お子さんがもっと大きくても役立ちますよ!
 (ちなみにうちの子は小4です)

 池谷さんの研究を読みながら、子育ての迷いや悩みを1つひとつ解決していきませんか?

 赤ちゃんの夜泣きや寝ぐずり、小学生の読書感想文等にお悩みの方、さあページを開いてみましょう。
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 本書では、池谷先生の実際の子育てを通じて、子どもの脳の不思議を紐解いていきます。

 授乳、オムツ替え、くすぐり遊び、喃語との対話、寝ぐずり、あんよ、二語文、積み木、イヤイヤ期、そして初めての「ウソ」・・・。

 池谷さんはお嬢さんの行動1つひとつについて、脳研究者の立場からじっくりと解説していきます。
 それ以上に、お嬢さんがかわいくて仕方ない「パパ」の気持ちがあふれていますけどね(^^)

 たとえば面白いのが「大人の快=子どもの不快」である点。
 大人はトイレで用を足すと、とりあえずホッとしますよね。
 でも赤ちゃんは、その「ホッ」が「不快」で仕方がないのです。

 それは寝ぐずりにも通じます。
 だんだん眠りに堕ちていく~・・・という感覚が、大人にとっては快楽ですが、赤ちゃんにとっては途轍もなく不快。

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 大人の快=子どもの不快の図式は、引き延ばすとビールやコーヒーにもつながるとか。
 確かに、子どもにとっては苦いものが、大人にとっては「苦いが美味い!」になりますよね。

 人間の脳というものは、どうやらそうなっているそうです。

 詳しくは本書をお読みいただければわかりますが、「脳がこうなっている」とわかれば、一気に育児が楽になりませんか?

 「こんなにぐずるなんて、うちの子はおかしいんじゃないかしら」
 「こんなに子育てが辛いなんて、私の子育てが下手だからに違いない」


 そんな育児の苦しみも、脳のしくみとわかれば「な~んだ」と脱力。
 本書は、育児に悩む全保護者を楽にしてくれるんです。

 そして本書は、育児・・・いや、人間を育てるとはどういうことかを真摯に書いていきます。

 たとえば、コミュニケーションの大切さ。
 いえ、大切どころではありません。
 コミュニケーションの有無は、命に係わる大問題なのです。

 池谷裕二さんは、親子のコミュニケーションに関する驚きの実験結果を公開します。

 それは13世紀、神聖ローマ帝国で行なわれた実験。
 当時の皇帝が身寄りのない赤ちゃんを集め、侍女に育てさせます。

 その際、「あること」を禁じたところ、赤ちゃんは全員、2歳になる前に死んでしまったとか。
 オムツを替え、食事を与え、お風呂にも入れましたが、ある「ひとつのこと」を禁じただけで全員死んでしまったのです。

 その後の実験でも、やはり「あること」が不足していたために多くの赤ちゃんが亡くなった事例が・・・。

 今、スマホ育児が話題になっていますよね。
 スマホ育児が、ここまでの結果を生むことはないとは思いますが、もしかすると・・・。

 育児は何年経っても、「なぜ?」の嵐。

 戸惑うことも落ち込むこともたくさんあります。

 そんな時に、本書は大活躍。

 医学的見地と、オロオロとする親としての見地からバランスよく書かれているので、「本当に自分に寄り添ってくれる研究者が、共に悩みながら、有効な育児アドバイスをしてくれる」ような気になれます。

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 育児に少しでも悩んだら、ぜひページを開いてみてください。

 心がスーッと軽くなった状態で、脳を育てる育児をすることができますよ。

 いえ、もしかすると「脳を育てる育児」とは、心がスーッと軽くなるような育児なのかもしれません。

 池谷裕二さんによる新感覚子育て本、「パパは脳研究者」。

 育児真っ最中の方にとって、ベストバイ!と言える一冊ですよ。
 
詳細情報・ご購入はこちら↓

進化しすぎた脳  池谷裕二

 脳は過剰に進化してしまったかもしれないけれど、体は環境に適応する以上に進化する必要はないんだ。
(本文引用)
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 先日、川崎市にある東芝未来科学館で「光」のショーを観た。
 世の中の色は光の三原色「青・赤・緑」の組み合わせからできており、その全てが合わさると「白」になるということを、実験を交えて非常にわかりやすく教えていただいた。
 たまたま江馬一弘著「光とは何か」を読んだばかりで、光に対して興味を深めていたことも幸いした。

 しかし私には、まだわからないことがあった。
 「なぜその3色で、様々な色を作ることができるのか」
 それだけがどうしてもわからなかった。

 答は、突然やってきた。あの脳科学者・池谷裕二さんの本のなかに書かれていたのだが、それは私が予想だにしないものだった。


 三原色が様々な色を作れるのではない。三原色が作る色が全てなのではない。
 私たち人間が「その三原色で作れる色しか見えていない」だけなのだ。

続きを読む

脳には妙なクセがある 池谷裕二

 よい経験をしたら、あとは脳の自動的な反射に任せておくだけ――これほど前向きで、健全な生き方がほかにあるでしょうか。
(本文引用)
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 最近、謝罪や釈明会見が世間を騒がせている。
 そこでふと疑問に思う。当事者(謝罪や釈明をしている人)が脚光や称賛を浴びていた時、これほど耳目を集めていただろうか、と。
 つまり、彗星のごとく現れスターダムにのし上がった時よりも、そこから転落する時のほうが、世間の関心度が高いように思えるのだ。
 実は私もその一人で、正直に言うと、その落差が激しければ激しいほど心臓を高鳴らせてしまう。野次馬根性丸出しである。

 そんな意地悪な自分を釈明するわけではないが、どうやらこの心理、本書の48頁によると人間の脳にきっちりと組み込まれたものらしい。「側坐核」という脳部位が、「罰を受ける姿を見て悦に入る」快感をもたらすと――。


 池谷裕二著「脳には妙なクセがある」は、幾多の実験から、そんな脳のクセを次々と暴く一冊。
 勉強、恋愛、仕事、子育て・・・あらゆる場面で立ちはだかる壁は、「脳のクセ」を知ることで乗り越えられる。そういう希望をもたらしてくれる痛快な書だ。
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 この本の面白いところは、様々な勘違いや誤解を思いっきり修正してくれる点だ。
 たとえば「脳は妙に勉強法にこだわる」の章。
 多くの学生は、テスト返却後、間違えた部分だけを復習していることが多いのではないだろうか。もちろんそれは間違ってはいないのだが、問題はその後。「もう一度全問解きなおしてみる」のと「間違えた問題だけ解きなおしてみる」のとでは、後々どちらが良いか。
 この答および解説は非常に興味深いもので、学生社会人問わず試験を控えている人は必読の内容である。

 そして「脳は妙に赤色に魅了される」の章も、読みごたえがある。
 ボクシングでは赤コーナーの選手の方が勝率が高いことを示し(ランダムにコーナーが割り当てられるオリンピックでの統計)、読者に「そうか!自分の周りを赤くすればいいのか」と思わせる。ところがあにはからんや、赤の効果はそういうことではなくて・・・。
 この種明かしは、ご存じの方も多いのかもしれないが、私には衝撃的なものであった。良かれと思ってしたことが、思わぬ逆効果を生んでしまうかもしれない。本書はそんなミスを防ぐ役割も果たしてくれるのだ。

 また、「脳は妙に人目を気にする」の章は、社会生活を営むうえで重要なカギを含んでいる。
 たとえば「なぜ私たちは人の物を盗まないのか?」。それについて、脳の前頭前野の働きから詳しく解説されており非常に面白い。
 そんな哲学と科学との交わりも、本書の魅力のひとつ。かの有名なトロリージレンマ(「暴走電車の線路の先に5人の人間がいる。そのままだと5人が死亡するが、レバーを切り替えれば助かる。ただし切り替えた先の線路にいる1人が犠牲になる」というもの)についても、脳科学の面から説いている。
 マイケル・サンデル氏の「これからの正義の話をしよう」や「それをお金で買いますか」「ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業」などと併せて読むと、いっそう楽しめるだろう。

 そして結論として、そのような思考癖は、1人ひとりの経験からもたらされた脳反射であるという。
 池谷氏は、「頭のよさ」を「瞬時の判断で、適切な発言や気遣いができる」ことと定義しており、その反射力を鍛えることこそが「人の成長」であると説く。
 そして適切な反射力を鍛えるには、「よい経験」をさせることが重要と語る。

 本物の芸術品を見てきた人だけが骨董品の価値がわかるように、良い経験をした人の脳は良い反射をし、結果として良い生き方ができる。
 そう考えると、件の偽装や不正等も、起こした本人の脳の反射であり、その反射を作り上げてきた過去の経験まで遡って考えるべきということになろう。
 そしてそれを涎を垂らしながら見ている私の行動も、私の脳の反射であり、自分の来し方を十分考えねばならないであろう。

 自分の脳のクセと向き合うことは、自分の人生と向き合うことであり、それを認識することは、自分のこれからを修正する道標となる。

 「脳には妙なクセがある」――自分の人生をちょっと良くする、もっと良くする、実に頼もしいガイドブックだ。

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ココロの盲点 池谷裕二

 人はみな偏屈です。脳のクセを知れば知るほど、自分に対しても他人に対しても優しくなれます。
(本文引用)
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 錯覚を起こす本、錯覚を起こしていると自覚させられる本。そういう本は、脳を浄化し、気分爽快にしてくれる。「ストレス解消にミステリー小説を読む」という人が多いのも、そんな理由からではないだろうか。

 今回ご紹介する「ココロの盲点」は、まさにそんな本。
 知らず知らずのうちに築かれている己の「認知バイアス」すなわち「思考の偏り」を、ドリル形式でバリバリと暴いてくれる。そして気がつけば、心と頭は生まれ変わったようにリフレッシュされているという頼もしい一冊だ。

 え!?自分は公平な人間だからそんな必要ないって?
 そう思った方は、まずこの問題を解いてみてほしい。


 「自由や平等とは名ばかり」「陰湿な世の中で」と前置きをしたうえで・・・ 

 さて、あなたは「世間の平均」に比べれば、それなりに公平に振る舞っているほうでしょうか。
 そんなアンケートをとると、次のどちらの答えが多いでしょうか。

 1.平均より公平です。
 2.平均より不公平です。

 この解答と解説を読んだ瞬間、私は「自分に認知バイアスがある」という事実を認めざるを得なくなった。
 お恥ずかしい話だが、実はひそかに「私はバランスのとれている人間」だと自負していた。が、それはもろくも崩れ去った、と言うかぶち壊された。

 巻末の「認知バイアス用語集」によると、人間の心理には「平均以上効果」と「平均以下効果」があるらしい。
 たとえば「車の運転など日常的な能力について」「平均以上効果」が働き、「一輪車などの難しいことをこなす能力について」「平均以下効果」が現れるとのこと。
 なかには一輪車は日常的な能力で、車の運転の方がはるかに困難という人もいるであろうが、それはさておき、自分なりの「これは平均より優れている」「これは平均以下だな」というケースを思い浮かべてみると、なかなか面白い。それを逆転させて考えてみると、今まで考えもしなかった「己の真の姿」が見えてくるかもしれない。

 また、こんな「認知バイアス」もある。

A=1×1×2×2×3×4×5×9×8×7×6
B=9×8×7×6×1×5×4×1×3×2×1

 上の2つの式をパッと見て、どちらが大きい数になると思うか。

 これもまんまと引っかかった一問。「きっと引っかけなんだろうなあ」と思いつつも、感じたままに答えたところ、情けないほどあっさりと引っかかってしまった。
 珠算が得意な人なら間違えないのかもしれないが、この問いが暴く「認知バイアス」に見事にはまり、ここまでくると、自分の何を信じてよいのかわからなくなってくる。

 さらに、もし身近に左利きの人がいれば、その人と一緒に読んでみるのもお勧め。
 「前髪の分け方」の問題で、右利きと左利きとで答および解説の読み方が変わってくる可能性があるからだ。(実際、私自身が左利きで、答と逆になったから言っているわけだが。)
 そして本書の理論から考えると、利き手によって、街にあふれる広告やディスプレイ、新聞や雑誌の見え方まで異なっている可能性が高い。ということは、右利きの人=日本の大半の人は、私よりも世の中が魅力的に見えているのか?(小さくガーン)・・・とまあ、こんな疑いをもつことができるのも、本書の効用のひとつだ。

 最後に、もしかすると今いちばん求められているかもしれない、心理作戦をひとつ。
 選挙で投票率をアップさせたい場合、こう言うと良いらしい。
 それは「投票することは大切です」ではなく・・・?

 ちなみにこれは、「人格同一性効果」というもの。こう言われてしまうと、どんなに頑固だった人でも、「う、うん・・・そうだね」と態度を軟化させてくれそうだ。

 こんな驚きの「認知バイアス」30問。「前例のない『絵本』に仕上がった」と著者が言うように、文字がビッシリというわけではないが、得るところは非常に大きい。
 真っ当で公平で偏見などもなく誰とでもうまくやれる、と思っていた自分が、実はとんでもなく偏った脳の持ち主だった!それを知ることは、これからの人生に大いにプラスであろう。

 まあそこまで考えなくても、ちょっとした友達との心理ゲームや、職場での親睦会などでも活躍しそうな一冊。新しい出会いのある春には、特にお薦めしたい本だ。

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単純な脳、複雑な「私」  池谷裕二

 残念なことに私たちは、意識できるところしか意識できないですよね。当たり前ですけど。だから、その意識できている自分こそ、自分のすべてであると思い込んでしまいがちなんですよ。
 (本文引用)
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 実は以前、池谷裕二氏のトークショーを観覧したことがある。
 それは高嶋ちさ子氏主催のバギー・コンサート(子供向けクラシックコンサート)の一環として行われたもので、講演内容はもちろん、コンサートの趣旨に合わせて「子供の脳」に関するものであった。

 「お子さんが絵を描いたら、『まあ、●●ちゃん、上手ね』と言うのではなく、『ママ、こういう絵、好きよ』と言った方がいい・・・ということが、このグラフからわかりますね」

 ・・・このような研究成果を池谷氏はバラエティ豊かに披露してくれたのだが、私は子供の脳云々よりも、氏の巧みな話術に惹き込まれた。
 気がつけば、他の母親達も同様「ふ~むふむふむ」と大きく頷きながら聴き入っており、そこは完全に池谷ワールド。その握力たるや脱帽の一言である。

 池谷氏のすごいところは、一流の研究者でありながら、著作でも講演でも門外漢を決して置いてきぼりにしない点であるが、本書でもその能力がいかんなく発揮されている。

 今回の相手は高校生。本書は、池谷氏の母校で行われた「脳」に関する授業をまとめた一冊である。
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 授業のテーマは、「脳は私のことを本当に理解しているのか」

 一見難しそうに思えるが、そこはさすが池谷氏、悩める若き高校生たちに合わせた講義内容で、冒頭から生徒たちの心をガッチリとつかむ。




 「指の長さで、理系か文系かわかる?」
 「髭剃りもお化粧も、顔の片側だけで良い?」
 「(^-^)、o(^0^)o、(^_^;)・・・なぜこれらの文字列は顔に見えるのか?」
 「本当に恋は盲目か?」
 「人間とロボットを分けるものとは何か?」
 「人として成長するには?」
 
 ・・・など、人間、特に若者なら気にならないはずがない様々な謎に、脳の働きという見地から迫っていく。

 そしてその中心には、常に「私が脳を支配するのか。脳が私を支配するのか」という大疑問が鎮座しており、そこから驚きの真実が次々と明かされる。

 たとえば「手を挙げる」という行動ひとつとっても、自分の意志で「さあ、手を挙げるぞ」と指令を出してから挙げているのではなく、自分の手が挙がってから、手を挙げることを認識するという。
 つまり、自分の行動は全て無意識のうちに脳が先に知っており、それはある意味極端に言うと「お前はもう、死んでいる」というセリフにもつながる。

 これにはさすがに驚き、受講している高校生も思わずつぶやいていたが、「自分が自分ではないような」幽体離脱感覚に襲われる。

 「我思う、ゆえに我あり」か「我あり、ゆえに我思う」か。いや、「我」など元々ないのか。

 そんな脳・心・体の上下関係を問う禅問答のような講義は、受講者だけでなく読者をも深い迷宮の森に誘いこんでいく。

 さらにその問答は哲学的色彩をも帯び、「自由とは何か?」-自由だから行動するのか、行動してから自由だったとわかるのか-という疑問にまで発展する。
 池谷氏のこのような話の持っていき方に、改めて「うまいな~」と唸ってしまう。

 人生の進路選択を迫られ、最も「私とは何か」に悩み、最も「自由と不自由の間」をさまよう頃であろう高校生。
 そのような時期にこの講義を受けることができたのは、理科系云々関係なく、人生にとって大いにプラスとなったことだろう。

 この授業は、かつて進路や「自分とは何か」に悩んだであろう先輩からの、脳科学という姿をした、脳科学という分野を超えたプレゼントなのではないだろうか。

 そんな温かい気持ちになりながらも、まだまだ「私とは?心とは?自由とは?」と自己に問い続ける猶予がたっぷりと与えられている高校生たちに、私は少し嫉妬した。

プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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