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「悪寒」感想。家族3人が犯人候補!誰を信じるかで、あなたの家族愛がわかる!

評価:★★★★★

 ご家族の中で、もっとも愛が欠落していたのはあなたじゃないでしょうか。
(本文引用)
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 「悪寒」は読者を振り回す。
 「悪寒」を読む間、一日は「悪寒」一色となる。

 何と家族3人が犯人候補
 しかも被害者は、自分が憎んでいた人間。

 本来なら「自分の手で殺したい」と思っていた人間を、家族の誰かが殺してしまったのだ。

 もし家族が次々と「私がやりました」「いえ、私が」「いえいえ私が」と言い出したら、あなたは誰を信じるか?

 本書を読めば、真犯人がわかると同時に、「あなたの家族愛」まで見事に露呈。

 
 「自分は本当に家族を愛してるだろうか?」「家族のなかで、誰をいちばん愛してるだろうか?」

 そんな疑念が少しでもあるなら、まさに「悪寒」が走る一冊だ。

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代償  伊岡瞬

評価:★★★★★

「いつか、好き勝手をしてきた代償を払うときが来る。」
(本文引用)
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  「反吐が出る」とは、こういう本に出合った時の感情を言うのだろう。いや、正確に言うと、この本に登場するような人間に出合った時、か。

 そして不思議なことに、「反吐が出る」ような小説ほど逃げたいのに逃げられない。目を背けても背けても、顔をつかまれてグイッとページに引き戻される。そして、最後の1文字まで読まずにいられない。

 これが「反吐が出る」ような人間だったら、きっと人生を完膚なきまでに破壊されるのだろう。
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 主人公の奥山圭輔は、小学4年生。優しい両親と共に幸せに暮らしていたが、遠縁の母子、道子と達也と関わるうちに、その生活が静かに壊されていく。



 そしてある日、決定的な悲劇が起こる。圭輔宅で達也を預かっていた夜、火災が発生。圭輔は達也に手を引かれて逃げ出したが、圭輔の両親は共に死亡するのだ。

 その後圭輔は、達也に「火災の夜」を餌にしつこく脅されつづける。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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