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恩田陸「ドミノin上海」あらすじ感想。「ドミノ」がパワーアップして帰ってきた!そしてまた“あのミス”を連発。

 倒れる。
 これって、倒れてるよな?
 俺も一緒に倒れている。

(本文引用)
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 あのエンタメ小説の大傑作「ドミノ」が、パワーアップして帰ってきた!
 
 舞台は東京駅から、人・動物・食材うずまく上海へ。
 
 スケールが圧倒的に広くなってるにも関わらず、登場人物の「ドジさ加減」がそのままだから困っちゃう。
 
 学習しない人たちが、広い世界で、またまたおんなじミスを連発。

 結果、もっと「被害」が大きくなってしまうのだ。

 しかも「ドミノin上海」では、パンダとイグアナも参戦。

 森羅万象まじわる運命ゲームに、寝食忘れて読みふけった。

 いや、恩田陸さん、最高だわ。

 

 

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恩田陸「ドミノ」あらすじ感想。最新刊「ドミノin上海」はコレを読まなきゃ始まらない!

 それぞれ中身を知らない同じ模様の袋を持って、いつのまにか隣合わせに並んでいたのだった。
(本文引用)
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 恩田陸の最新刊「ドミノin上海」、気になっている人もいるのでは?
 
 「ドミノin上海」を読むのなら、まず「ドミノ」を読むのが必須。

 

 
 ドミノで波乱を巻き起こしたメンバーが、「ドミノin上海」にもジャジャンと登場。
 つまり「ドミノ」を読んでいないと、楽しさが半減。
 
 知り合い同士のパーティーに、一人ポツンと参加して、壁の花になってしまう可能性大なのだ。

 「蜜蜂と遠雷」で、恩田陸が気になってる人。
 恩田陸が気になるがゆえに、「ドミノin上海」を読みたくてウズウズしてる人。

 「ドミノ」はそんな方におすすめの一冊。

 いや、「おすすめ」ではない。
 
 「課題・宿題・必須の一冊」だ。

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恩田陸「ユージニア」はなぜモヤモヤするのに「面白い」のか。ネタバレ不可能な異色怪奇ミステリー。

 「真実は時の娘」という言葉があるが、果たしてこの事件に時は真実を教えてくれるのだろうか。
(本文引用)
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 皆さまは「モヤるミステリー」は嫌いですか?
 「やっぱりミステリーはスッキリしなきゃ!」と思っていますか?

 実は私もそう思っていました。
 モヤるミステリーを読むたびに 「作者の人、疲れちゃったのかな?」「読者に丸投げして手抜き?」なんて、疑心暗鬼に陥っていたんです。
 
 でも「ユージニア」を読んで、ガラリと一変。

 モヤるミステリーは、自分で犯人を捜す楽しさがある。
 モヤるミステリーは、他の読者と推理合戦をする喜びがある。


 「モヤるミステリーって、本好きにとって、とてつもなく贅沢な存在なのでは?」と思うようになったんです。

 一度読むと、何度も何度も読みたくなる「ユージニア」。

 気分はまるで、迷宮入り事件を追って、何度も現場に足を運ぶベテラン刑事。

 ネットでも「犯人は誰?」と激論が交わされる奇書「ユージニア」とは、いったいどんな物語なのでしょうか。

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「蜜蜂と遠雷」演劇版!恩田陸「チョコレートコスモス」。天才とサラブレッド、舞台で勝つのはどっち?

 そう、これは戦いなのだ。そして、彼女は一緒に舞台で戦うにふさわしい、闘志まんまんの戦士なのだ。
(本文引用)
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 「蜜蜂と遠雷」が好きな人は、ジャストミートにハマるはず。
 とはいえ「蜜蜂と遠雷」よりも、かなり前の作品。

 でも「蜜蜂と遠雷」で恩田陸さんを読みはじめた人は、ぜひ次は「チョコレートコスモス」を。
 
 ずばり演劇版「蜜蜂と遠雷」。

 無垢で型破りな新人と、演劇界のサラブレッド。
 女優たちの戦いを、ぜひ芳ヶ江国際ピアノコンクールに置き換えて読んでみて!

 コンテスタントたちの、あの苦悩、焦り、緊張、喜びが胸に再燃。

 「蜜蜂と遠雷」の世界に、またどっぷり浸かりたい人は、「チョコレートコスモス」を読まないと後悔しますよ(キッパリ)。

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映画「蜜蜂と遠雷」を観てきました!

 映画「蜜蜂と遠雷」を観てきました。

(※原作「蜜蜂と遠雷」のレビューはこちら



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 原作を読んだ者としては、まず驚いたのが「キャスティングの素晴らしさ」
 
 俳優さんがとにかくイメージぴったりで、すんなりと原作の世界に入り込めました。
 
 特に「原作から抜け出たよう!」とゾクゾクしたのが、次の3人

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祝・本屋大賞!再掲載「蜜蜂と遠雷」恩田陸直木賞とダブル受賞!

本屋大賞に、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」が選ばれました!

 「蜜蜂と遠雷」は直木賞も獲得した作品。
 これまで直木賞と本屋大賞をダブルで受賞した小説は、ほとんどなかったのでは?

 それだけこの「蜜蜂と遠雷」が素晴らしい小説ということですね。

 私もこの本は、発売されてすぐに読みましたが、大長編なのに全く飽きずに読めたことにまずビックリ!

 ちょっと「のだめカンタービレ」の香りを思わせる物語で、エンタテインメントとクラシックがガッチリと融合した見事な作品です。

 読んだ当初の感想を再掲載しますので、よろしければお読みになってください。

 これから「蜜蜂と遠雷」を読まれる方のご参考になれば幸いです。

 また、すでに読まれた方の振り返りの一助となれば嬉しいです。

 ではどうぞ!

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「八月は冷たい城」 恩田陸 絵:酒井駒子 感想

評価:★★★★★

 もう一人。もう一人、いる。この内側に。僕たちと一緒に。
(本文引用)
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 「十二人の死にたい子どもたち」と同時並行で読んだが、奇しくもまるでリンクしあうような物語だった。

 ある目的にもとに集められた少年たち。謎の「もう一人」の少年。あの子を傷つけたのは、いったい誰か。

 そのような点で、「十二人の死にたい子どもたち」と「八月は冷たい城」は共通しているように感じられ、同時に読んだことで思わぬ相乗効果を得ることができた。

 まぁ、それは偶然の産物であるとして、本書は同時刊行「七月に流れる花」と一緒に読むことは必須であろう。
 
 「七月に流れる花」で登場した「みどりおとこ」はいったい何者なのか。そして、あの「夏の城」はどのような構造になっており、子どもたちはどのような気持ちで過ごすのか。
 それを理解するには、まず「七月に流れる花」を読んでいることが前提となる。

 ちょっと懐は痛むが、2冊同時に読むことで味わえる「恩田陸×酒井駒子ワールド」の深みは、OH!値段以上である。
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 幸正、光彦、卓也や耕介らは「夏の城」でひと夏を過ごす。
 しかし、そこでは彫像が壊されるといったトラブルが起こる。

 次第に幸正たちは、「夏の人」-「みどりおとこ」に対する不信感を持ち始め、夏の城にいる意義を疑いはじめる。





 そして、夏の城にもう一人少年がいるのではないかという恐怖心に苛まれるようになる――。

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プロフィール

アコチム

Author:アコチム
反抗期真っ最中の子をもつ、40代主婦の読書録。
「読んで良かった!」と思える本のみ紹介。
つまらなかった本は載せていないので、安心してお読みください。

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