二重生活 小池真理子
評価:★★★★★
「こういうことが言えるのではないでしょうか。尾行している側は、決して対象者と接触しようとしてはならず、また、尾行されている者は決して振り返ってはならないのだ、と。それがこの種の尾行の鉄則なのです」
(本文引用)
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「こういうことが言えるのではないでしょうか。尾行している側は、決して対象者と接触しようとしてはならず、また、尾行されている者は決して振り返ってはならないのだ、と。それがこの種の尾行の鉄則なのです」
(本文引用)
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最後の2ページで、ザァッと体中に鳥肌が立った。
ラストを迎え、読者がすっかり油断しているところを背後からいきなり肩をつかみ、また物語の世界に有無を言わせず引きずり込む。これほど見事なラストは、そうそうないだろう。
この小説は映画化され、現在公開中だが、やはりこの小説と同じような終わり方をしているのだろうか?
だとすれば、ラストに入った瞬間の観客たちの表情は見ものだ。みな目を剥き、息をのんで「まさか・・・!?」という顔をしているに違いない。
それを観るためだけに、今すぐ映画館に向かいたいとウズウズしている私は、この本の主人公と同じぐらい危ない人間なのかもしれない。
ラストを迎え、読者がすっかり油断しているところを背後からいきなり肩をつかみ、また物語の世界に有無を言わせず引きずり込む。これほど見事なラストは、そうそうないだろう。
この小説は映画化され、現在公開中だが、やはりこの小説と同じような終わり方をしているのだろうか?
だとすれば、ラストに入った瞬間の観客たちの表情は見ものだ。みな目を剥き、息をのんで「まさか・・・!?」という顔をしているに違いない。
それを観るためだけに、今すぐ映画館に向かいたいとウズウズしている私は、この本の主人公と同じぐらい危ない人間なのかもしれない。